人物志 / 效難
分別妙理,則以為離婁。口傳甲乙,則以為義理。
新字:分別妙理,則以為離婁。口伝甲乙,則以為義理。
書き下し
妙理を分別すれば、則ち以て離婁と為す。甲乙を口伝すれば、則ち以て義理と為す。
現代語訳
精妙な理屈を細かく区別して論じると、それを見ただけで離婁(古代の目の利く人)のような明察の人だとする。甲だ乙だと人から聞いたことを口伝えにすると、それを見ただけで道理に通じた人だとする。
解説
「効難」で、外形や言動を信じる「草創の誤り」を具体例で示す部分の一つである。細かな理屈を区別して見せれば、離婁のような明察の人だと思われ、あれこれと聞きかじった議論を口にすれば、道理をわきまえた人だと思われる。離婁は伝説上の視力の優れた人で、『孟子』離婁上にも名が見える。劉劭は、人は相手の話しぶりや知識の見せ方から、その人の実力を早合点してしまうと指摘する。魏の時代には清談が盛んで、弁舌の巧みさが名声に直結することが多かった。今日でも、専門用語を巧みに使い、聞いた話を要領よく語る人が、実際以上に有能に見えることがある。語られる知識が本人の考え抜いたものか、借り物かを見極めたい。
関連する章句
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人物志・效難講目にして名を成せば、則ち以て人物と為す。
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人物志・效難是の故に必ず草創に形を信ずるの誤り有り、又居止変化の謬り有り。故に其の接遇して人を観るや、行ひに随ひ名を信じて、其の中情を失ふ。故に
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人物志・效難是非を説くを好めば、則ち以て臧否すと為す。
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人物志・效難中情の人は、名実に副はざれども、之を用ふれば効有り。故に名は衆に由りて退けども、実は事に従ひて章かなり。此れ草創の常の失なり。故に必ず居止を待ちて、然る後に之を識る。故に
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人物志・效難何をか知り難きの難と謂ふ。人物は精微にして、能く神にして明らかなり、其の道甚だ難し。固より知り難きの難なり。是を以て衆人の察は、尽く備ふること能はず。故に各自度を立てて、以て相観采す。或いは其の形容を相し、或いは其の動作を候ひ、或いは其の終始を揆り、或いは其の儗象を揆り、或いは其の細微を推し、或いは其の過誤を恐れ、或いは其の言ふ所に循ひ、或いは其の行事を稽ふ。
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