人物志 / 八觀
博愛似虛而實厚,
新字:博愛似虚而実厚,
書き下し
博愛は虚に似て実は厚く、
現代語訳
誰彼なく広く愛する者は、中身がないように見えて、実は情が厚い。
解説
非に似て是なるものの例の一つである。誰にでも分け隔てなく親切な人は、ともすると八方美人で中身がないように見られる。しかし劉劭は、そうした広い愛情は、実際には情の厚さから出ていることがあると言う。直前の「大権は姦に似て功有り」と並べ、見かけの印象と実質が逆になる例として挙げている。『人物志』は全体を通じて、第一印象や世評で人を決めつけることを戒めており、この一句もその流れの中にある。職場でも、誰とでもうまくやる人は「軽い」「本心が見えない」と誤解されることがある。だが困ったときに実際に手を差し伸べるのがその人であることも少なくない。人の広さを浅さと取り違えないよう注意したい。
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