人物志 / 材理
堅勁之人,好攻其事實;指機理則穎灼而徹盡,涉大道則徑露而單持。辯給之人,辭煩而意銳;推人事則精識而窮理,即大義則恢愕而不周。浮沉之人,不能沉思,序疏數則豁達而傲博,立事要則爁炎而不定。
新字:堅勁之人,好攻其事実;指機理則穎灼而徹尽,渉大道則径露而単持。弁給之人,辞煩而意鋭;推人事則精識而窮理,即大義則恢愕而不周。浮沈之人,不能沈思,序疏数則豁達而傲博,立事要則爁炎而不定。
書き下し
堅勁の人は、好んで其の事実を攻む。機理を指せば則ち穎灼にして徹尽し、大道に渉れば則ち径露にして単持す。弁給の人は、辞煩にして意鋭し。人事を推せば則ち精識にして理を窮め、大義に即けば則ち恢愕にして周からず。浮沈の人は、沈思すること能はず、疏数を序すれば則ち豁達にして傲博、事要を立つれば則ち爁炎にして定まらず。
現代語訳
堅く強い人は、好んで事実を追及する。細かな仕組みの道理を指摘させれば鋭く明らかで徹底しているが、大きな道に及ぶと、単純にむき出しで一本調子になる。弁舌に富む人は、言葉が多く意図が鋭い。人事を推し量らせれば精しく見抜いて道理を窮めるが、大義に向かうと大ざっぱで行き届かない。浮き沈みする人は、深く考えることができず、事の粗密を順序立てさせればおおらかで広く通じているようだが、事の要点を立てさせると、炎が揺らぐように定まらない。
解説
九偏、すなわち議論における九つの性の偏りのうち、堅勁・弁給・浮沈の三つを描く。堅く強い人は事実を追い詰めるのが得意で、仕組みの細部では鋭いが、大きな道になると単純で一本調子になる。弁舌の人は人事を見抜いて理を窮めるが、大義になると大ざっぱになる。浮沈の人は深く考えられず、全体の見取りは豁達に見えても、要点を定めることができない。どの型も、ある領域では冴え、別の領域では崩れるという両面が対句で示される。会議で、細部に強い人、人間関係に強い人、全体を広く語る人に、それぞれ向いた論点を振り分けるときの参考になる観察である。
関連する章句
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