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人物志 / 九徵

具體而微,謂之德行;德行也者,大雅之稱也。

新字:具体而微,謂之徳行;徳行也者,大雅之称也。

書き下し

体を具へて微なる、之を徳行と謂ふ。徳行なる者は、大雅の称なり。

現代語訳

(中庸の)全体を備えてはいるが規模が小さいものを徳行という。徳行とは大雅(高く正しい人物)の呼び名である。

解説

中庸に次ぐ段階を「徳行」と呼ぶ短い一節である。「具體而微」は『孟子』に、顔淵らが聖人の全体を備えながら規模が小さいと評された言葉で、劉劭はこれを借りて、中庸の要素を一通り持ちながら、まだ聖人の大きさには達しない人を指した。それを『詩経』の大雅になぞらえ、高く正しい人物の呼び名とする。完成形には及ばないが、全体の均衡を失っていないことが徳行の条件である。現代の組織でも、何か一つが突出しているより、欠けのない基本を小さくても備えている人のほうが、長く信頼を得ることが多い。

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