師導古典を学びたいすべての人に

人物志 / 自序

人物之察也,如此其詳。是以敢依聖訓,志序人物,庶以補綴遺忘。惟博識君子裁覽其義焉。

新字:人物之察也,如此其詳。是以敢依聖訓,志序人物,庶以補綴遺忘。惟博識君子裁覧其義焉。

書き下し

人物の察や、此くの如く其れ詳らかなり。是を以て敢へて聖訓に依りて、人物を志序し、庶はくは以て遺忘を補綴せんとす。惟だ博識の君子、其の義を裁覧せよ。

現代語訳

人物を見きわめることについて、(孔子の教えは)これほど詳しい。そこで私はあえて聖人の教えに依って、人物について記して順序立て、忘れ落とされてきたところを補いつづりたいと願う。どうか博識の君子がその意義を判断して読んでほしい。

解説

自序の結びである。孔子の教えに人物観察の知恵がこれほど詳しく含まれているのだから、それに依拠して人物を記し分類し、忘れられかけた部分を補うのだと劉劭は述べる。自分の独創を誇るのではなく、聖人の教えの補綴だと位置づける謙遜は、儒教的な著述の作法であると同時に、人物評価が恣意に流れないよう古典に根拠を求める態度でもある。曹魏では人物の品評が官職の配分に直結したため、評価の基準をどこに置くかは切実な問題だった。現代の人事評価でも、評価者の好みではなく共有された基準に依ることが、評価の信頼を支える土台になる。

関連する章句

古典の入門書『人生の教科書』の表紙

人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。

古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。

本の中身を見る
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)+師導1か月=700円 本を見る