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囲炉夜話 / 第四十一則・嫁娶を行ふは必ずしも厚くせず

待人宜寬,惟待子孫不可寬。行禮宜厚,惟行嫁娶不必厚。

新字:待人宜寛,惟待子孫不可寛。行礼宜厚,惟行嫁娶不必厚。

書き下し

人を待つには宜しく寬なるべし、惟だ子孫を待つには寬なるべからず。禮を行ふには宜しく厚かるべし、惟だ嫁娶を行ふには必ずしも厚からず。

現代語訳

人に接するときは寛大であるべきですが、ただ子孫に接するときだけは寛大すぎてはいけません。礼を行うときは手厚くあるべきですが、ただ嫁入りや嫁取りの婚礼だけは、必ずしも手厚くする必要はありません。

解説

一般の原則と、その例外を一対ずつ並べた実際的な対句です。他人には寛容であるべきだが、自分の子孫には甘くしてはならないと言います。子孫を育てるのは自分の責任だからで、ここでの寛ならずは、ほどよい厳しさと読むのがよいでしょう。後半は、礼は厚くすべきだが、婚礼だけは盛大にする必要はないとします。当時も婚礼の費用が家計を圧迫し、見栄の張り合いになりがちだったことがうかがえます。形式に金をかけるより、その後の暮らしを大切にせよという意味です。原則をただ守るのでなく、どこで例外を設けるかに知恵が表れることを教えています。

この章句が説くこと

寛容家訓勤倹婚礼

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