囲炉夜話 / 第十九則・門戶の衰へは子孫の驕惰に由る
門戶之衰,總由於子孫之驕惰。風俗之壞,多起於富貴之淫奢。
新字:門戸之衰,総由於子孫之驕惰。風俗之壊,多起於富貴之淫奢。
書き下し
門戶の衰ふるは、總て子孫の驕惰に由る。風俗の壞るるは、多く富貴の淫奢に起こる。
現代語訳
家が衰えるのは、すべて子孫のおごりと怠けから来ます。世の風俗が崩れるのは、多くは富貴な人々の度を越したぜいたくから起こります。
解説
家の盛衰と世の風俗を同じ原理で説いた対句です。門戸は家柄や一家のことで、それが傾くのは外からの災いより内側の驕惰、すなわちおごりと怠けによると言います。後半は視野を社会に広げ、風俗の乱れは上に立つ富貴の人々の淫奢、つまり節度を失ったぜいたくから始まるとします。上の者のふるまいを下の者がまねるので、影響は広く及びます。家でも組織でも、傾き始めるのは順調なときのゆるみからです。とくに恵まれた立場にある人ほど、自分の暮らしぶりが周りの基準になることを自覚する必要があると教えています。
この章句が説くこと
家訓驕り怠惰奢侈風俗
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