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囲炉夜話 / 第十二則・貧賤は辱に非ず

貧賤非辱,貧賤而諂求於人者為辱。 富貴非榮,富貴而利濟於世者為榮。

新字:貧賤非辱,貧賤而諂求於人者為辱。 富貴非栄,富貴而利済於世者為栄。

書き下し

貧賤は辱に非ず、貧賤にして人に諂ひ求むる者を辱と為す。 富貴は榮に非ず、富貴にして世を利濟する者を榮と為す。

現代語訳

貧しく身分が低いことは恥ではありません。貧しく低い身分でいて人にへつらい、物をねだることこそ恥です。富み栄えて身分が高いことは名誉ではありません。富み栄えて身分が高く、世の中を利して救うことこそ名誉です。

解説

恥と名誉の基準を、境遇から行いへと移した対句です。貧賤であること自体は恥ではなく、そのために人にへつらうことが恥だと言います。同じように、富貴であること自体は栄誉ではなく、その力で世の人を助けることが栄誉だとします。利済は、利益を与えて困っている人を救うことです。『論語』学而篇で子貢が、貧しくてもへつらわず、富んでもおごらないのはどうかと問う場面を思わせますが、この則は富の側に、世に役立てるという積極的な務めを加えています。収入や肩書きで人を量りがちな今日にも、自分の立場をどう使うかを問う言葉です。

この章句が説くこと

貧賤富貴名誉処世

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この一句を、あなたの毎日に。

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