碧巌録 / 第五十四則
垂示云。透出生死。撥轉機關。等閑截鐵斬釘。隨處蓋天蓋地。且道是什麼人行履處。試舉看。
新字:垂示云。透出生死。撥転機関。等閑截鉄斬釘。随処蓋天蓋地。且道是什麼人行履処。試舉看。
書き下し
垂示に云く、生死を透出し、機関を撥転す。等閑に鉄を截り釘を斬り、随処に天を蓋ひ地を蓋ふ。且く道へ、是れ什麼人の行履の処ぞ。試みに挙し看ん。
現代語訳
垂示にいう。生死を突き抜け、からくりを跳ね返す。何気なく鉄を断ち釘を斬るように決然とし、どこにいても天を覆い地を覆うほどにはたらく。さて言ってみよ、これはどのような人の行いの跡か。試みに取り上げてみよう。
解説
圜悟が第五十四則の前に置いた垂示である。生死を透り抜け、仕掛けを自在に転じ、何気ない一挙一動が鉄を断ち釘を斬るように決然としている人の姿が描かれる。そのような人は、どこにいても天地を覆うほどのはたらきを示すという。そして、それは誰の足跡かと問いかけ、本則の雲門へと導く。迷いのない決断は特別な場面だけでなく、何気ない日常の振る舞いに現れるという指摘は鋭い。仕事においても、大事な局面での判断力は、ふだんの小さな選択をどれだけ明確にしているかで養われるのである。
この章句が説くこと
垂示生死決断自由雲門行履
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