兵法家伝書 / 新陰流外物進履橋這入口の心の付け樣
這入口の心の付樣の事 口などはいり候時、何心もなく候得ば、敵の爲に擒に成候儀多候故、用心の折は左右へ心を付、切候者候はゞ鞘ながらにても先請留メ、二の目に拔合せ、勝負を致べきなどの心を付候覺悟之儀に候。又人取付候はゞこぶしにてあたり所に當り候歟、又は足にてあたり所足詰なんどの働心に持候て、這入口物陰を通るには皆此心得可然也。是も油斷なき樣にとの心を付べきためなり。
新字:這入口の心の付様の事 口などはいり候時、何心もなく候得ば、敵の為に擒に成候儀多候故、用心の折は左右へ心を付、切候者候はゞ鞘ながらにても先請留メ、二の目に抜合せ、勝負を致べきなどの心を付候覚悟之儀に候。又人取付候はゞこぶしにてあたり所に当り候歟、又は足にてあたり所足詰なんどの働心に持候て、這入口物陰を通るには皆此心得可然也。是も油断なき様にとの心を付べきためなり。
書き下し
這入口の心の付樣の事 口などはいり候時、何心もなく候得ば、敵の爲に擒に成候儀多候故、用心の折は左右へ心を付、切候者候はゞ鞘ながらにても先請留メ、二の目に拔合せ、勝負を致べきなどの心を付候覺悟之儀に候。又人取付候はゞこぶしにてあたり所に當り候歟、又は足にてあたり所足詰なんどの働心に持候て、這入口物陰を通るには皆此心得可然也。是も油斷なき樣にとの心を付べきためなり。
現代語訳
入り口の心の付け様のこと。入り口などに入るとき、何の心もなければ、敵のために捕らわれることが多いから、用心のときは左右へ心を付け、切る者がいれば鞘のままでもまず受け止め、二の目に抜き合わせて勝負をするなどの心を付ける覚悟のことである。また人が取り付いたならば、こぶしで急所に当たるか、あるいは足で急所に当たる、足詰めなどの働きを心に持って、入り口や物陰を通るときは、皆この心得がよい。これも油断がないようにとの心を付けるためである。
解説
この章句が説くこと
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