兵法家伝書 / 殺人刀敵懸の時の立相二星・嶺谷・遠山
一 敵縣之時は我立相習之事 一 二星 一 嶺谷 一 組物之時遠山之事 右此三ヶ條は目着也、子細は可口傳
新字:一 敵県之時は我立相習之事 一 二星 一 嶺谷 一 組物之時遠山之事 右此三ヶ条は目着也、子細は可口伝
書き下し
一 敵縣之時は我立相習之事 一 二星 一 嶺谷 一 組物之時遠山之事 右此三ヶ條は目着也、子細は可口傳
現代語訳
一 敵が懸かってきたときの、我が立ち合いの習いのこと。一 二星。一 嶺谷。一 組物のときの遠山のこと。以上のこの三か条は目付けである。詳しいことは口伝とすべきである。
解説
この段は、敵が懸かってきたときの立ち合いの習いとして、「二星」「嶺谷」「組物のときの遠山」の三か条を挙げる目録です。本文はいずれも目付けに関するものとだけ述べ、中身は「可口伝」、すなわち口伝にゆだねて書き記していません。ここまで懸待の心得を文章で論じてきた宗矩が、実技の肝は書かないと線を引いている点が特徴です。各項目の名称が何を指すかは、本文からは分かりません。現代の仕事に置き換えれば、マニュアル化できる知識と、現場で人から人へ伝える暗黙知を分けて考えることに通じます。文字にしない部分を認め、対面で教える場を設けることも、指導者の役割と言えます。
この章句が説くこと
口伝目付二星嶺谷遠山兵法家伝書
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