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葉隠 / 聞書第十一

究竟の士五六人心を合はせて槍を入るゝと一方を突崩す。前にて兵の多少に依らず、究竟の士五六人を合はせ槍を入るれば、一方突崩すものなりと、沙汰これあり候由。

書き下し

究竟(くっきょう)の士五六人心を合はせて槍を入るゝと一方を突崩(つきくず)す。前にて兵の多少に依らず、究竟の士五六人を合はせ槍を入るれば、一方突崩すものなりと、沙汰(さた)これあり候由。

現代語訳

腕利きの武士が五、六人心を合わせて槍を突き入れれば、敵の一方を突き崩せる。先陣では兵の多い少ないによらず、すぐれた武士五、六人が心を一つにして槍を入れれば、敵の一角を突き崩すものだ、という評判があったそうだ。

解説

戦において、数の多さより少数精鋭の結束が勝負を決する、という戦術上の知恵を伝える一条です。腕の立つ武士がわずか五、六人でも、心を一つに合わせて突き入れれば、大軍の一角を崩せると説きます。核心は「心を合はせて」という点にあり、単に技量が高いだけでなく、志と呼吸を揃えた連携こそが力を生むという発想です。現代の組織やチームにも通じる普遍性があり、規模の大きさに頼るより、少数でも目的意識を共有した集団のほうが突破力を持つ、という示唆を与えます。一点に力を集中させれば全体を動かせる、という点でも学ぶところの多い教えです。

この章句が説くこと

葉隠少数精鋭結束連携突破力

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