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学問のすゝめ / 十六編・手近く独立を守ること・独立に二様の別あり

不覊独立の語は近来世間の話にも聞くところなれども、世の中の話にはずいぶん間違いもあるものゆえ、銘々にてよくその趣意を弁えざるべからず。独立に二様の別あり、一は有形なり、一は無形なり。なお手近く言えば品物につきての独立と、精神につきての独立と、二様に区別あるなり。

書き下し

不覊独立の語は近来世間の話にも聞くところなれども、世の中の話にはずいぶん間違いもあるものゆえ、銘々にてよくその趣意を弁えざるべからず。独立に二様の別あり、一は有形なり、一は無形なり。なお手近く言えば品物につきての独立と、精神につきての独立と、二様に区別あるなり。

現代語訳

束縛されない独立という言葉は近ごろ世間の話にも聞くところですが、世の中の話にはずいぶん間違いもあるものですから、めいめいがよくその趣旨を弁えなければなりません。独立には二通りの別があります。一つは形のあるもの、一つは形のないものです。なお身近に言えば、品物についての独立と、精神についての独立という二通りの区別があるのです。

解説

十六編が始まり、独立という語がまた分けられます。品物についての独立と、精神についての独立です。十編では内の義務と外の義務に分けましたが、ここでは別の切り口が使われます。世間の話には間違いがあるから各自で弁えよ、という前置きが特徴的で、流行語になった言葉の中身を自分で確かめる習慣そのものを促しています。

この章句が説くこと

独立区分有形無形言葉

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