普勧坐禅儀 / 第二段 坐禅の作法
尋常坐處、厚敷坐物、上用蒲團。或結跏趺坐、或半跏趺坐。謂、結跏趺坐、先以右足安左䏶上、左足安右䏶上。半跏趺坐、但以左足壓右䏶矣。寛繋衣帶、可令齊整。次右手安左足上、左掌安右掌上。兩大拇指、面相拄矣。
新字:尋常坐処、厚敷坐物、上用蒲団。或結跏趺坐、或半跏趺坐。謂、結跏趺坐、先以右足安左䏶上、左足安右䏶上。半跏趺坐、但以左足圧右䏶矣。寛繋衣帯、可令斉整。次右手安左足上、左掌安右掌上。両大拇指、面相拄矣。
書き下し
尋常、坐処には厚く坐物を敷き、上に蒲団を用ふ。或は結跏趺坐、或は半跏趺坐。謂はく、結跏趺坐は、先づ右の足を以て左の䏶の上に安じ、左の足を右の䏶の上に安ず。半跏趺坐は、但だ左の足を以て右の䏶を圧すなり。寛く衣帯を繋けて斉整ならしむべし。次に右の手を左の足の上に安じ、左の掌を右の掌の上に安じ、両の大拇指、面ひて相拄ふ。
現代語訳
ふだん坐る所には厚く敷物を敷き、その上に蒲団を用いる。結跏趺坐をするか、半跏趺坐をする。結跏趺坐とは、まず右の足を左の腿の上にのせ、左の足を右の腿の上にのせることである。半跏趺坐とは、ただ左の足で右の腿を押さえるだけである。衣と帯はゆったりと締めて、きちんと整えなければならない。次に、右の手を左の足の上に置き、左の掌を右の掌の上に重ね、両方の親指の先を向かい合わせて軽く支え合わせる。
解説
足と手の置き方を一つずつ指定する、ほとんど取扱説明書のような段である。蒲団は坐蒲と呼ばれる丸い座布団で、敷物と重ねて膝と尻の三点で体を支える。親指を向かい合わせて支える形は法界定印と呼ばれ、指先が離れたり押しつけ合ったりすれば心の状態がそのまま表れる。精神を語る書が、ここまで身体の細部を書くこと自体が主張であり、心は形から整うという立場がはっきり出ている。
この章句が説くこと
坐法結跏趺坐法界定印姿勢作法身体
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