不動智神妙録 / 諫言 其三 人を見る
たとへは我一人いかに矢猛に主人に忠を盡さんと思ふとも、一家の人和せず、柳生谷一郷の民背きなば、何事も皆相違仕るべし、
新字:たとへは我一人いかに矢猛に主人に忠を尽さんと思ふとも、一家の人和せず、柳生谷一郷の民背きなば、何事も皆相違仕るべし、
書き下し
たとへは我一人いかに矢猛に主人に忠を尽さんと思ふとも、一家の人和せず、柳生谷一郷の民背きなば、何事も皆相違仕るべし、
現代語訳
たとえ自分一人がどんなに猛々しく主君に忠を尽くそうと思っても、一家の人々が和せず、柳生谷一郷の民が背くようであれば、何事もみな食い違ってしまうでしょう。
解説
柳生谷は、宗矩の本拠地である大和国の柳生の里である。どれほど自分一人が主君に尽くそうと意気込んでも、足もとの家族や領民の心が離れていれば、すべてが空回りする、と沢庵は言う。外に向けた忠誠や成果ばかりを追い、身近な家族や社員、地元の人々との関係をおろそかにする危うさを突いている。大きな目標を掲げる人ほど、足もとの和を固めることが先決だという教えは、今日の経営にもそのまま当てはまる。
この章句が説くこと
足もと家族地域和柳生組織
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