不動智神妙録 / 急水上打毬子念々不停留
急水上打毬子念々不停留と申す事の候、急にたきつて流るゝ水の上へ手毬を投せば、浪にのつてぽつぼと止らぬ事を申す義なり。
書き下し
急水上打毬子念々不停留と申す事の候、急にたきつて流るゝ水の上へ手毬を投せば、浪にのつてぽつぼと止らぬ事を申す義なり。
現代語訳
急水上に毬子を打つ、念々停留せず、ということがあります。激しく流れる水の上へ手毬を投げれば、波に乗ってぽんぽんと、とどまらないことを言う意味です。
解説
急流に投げた手毬は、波に乗って次々と流れていき、一瞬もとどまらない。禅の語録に見える句で、一つ一つの念が流れて止まらない心の在り方をたとえている。念々不停留は、次々に起こる思いの一つ一つに引っかからず、流れ続けることを言う。考えや感情が起きることを止めるのではなく、起きても流していく。忙しい一日の中で、次々に起こる出来事や感情に心が引っかかって止まってしまうとき、この急流の手毬を思い浮かべたい。
この章句が説くこと
念々不停留禅語流れ手毬とどまらない心感情
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