師導古典を学びたいすべての人に

塩鉄論 / 訟賢篇

大夫曰:「剛者折、柔者卷。故季由以強梁死、宰我以柔弱殺。使二子不學、未必不得其死。何者?矜己而伐能、小知而巨牧、欲人之從己、不能以己從人、莫視而自見、莫賈而自貴、此其所以身殺死而終菹醢也。未見其為宗廟器、睹其為世戮也。當此之時、東流亦安之乎?」

新字:大夫曰:「剛者折、柔者巻。故季由以強梁死、宰我以柔弱殺。使二子不学、未必不得其死。何者?矜己而伐能、小知而巨牧、欲人之従己、不能以己従人、莫視而自見、莫賈而自貴、此其所以身殺死而終菹醢也。未見其為宗廟器、睹其為世戮也。当此之時、東流亦安之乎?」

書き下し

大夫曰く、剛なる者は折れ、柔なる者は卷く。故に季由は強梁を以て死し、宰我は柔弱を以て殺さる。二子をして學ばざらしめば、未だ必ずしも其の死を得ざらずんばあらず。何ぞや。己を矜り能を伐り、小知にして巨牧、人の己に從うを欲して、己を以て人に從う能わず、視る莫くして自ら見え、賈す莫くして自ら貴ぶ、此れ其の身殺され死して終に菹醢せらるる所以なり。未だ其の宗廟の器と為るを見ずして、其の世の戮と為るを睹る。此の時に當たりて、東流も亦た之を安んぜんや。

現代語訳

大夫が言った。「剛いものは折れ、柔らかいものは巻き取られる。だから子路は強引さのために死に、宰我は弱腰のために殺された。この二人が学ばなかったなら、あるいは畳の上で死ねたかもしれない。なぜか。自分を誇り才能を鼻にかけ、小さな知恵で大きなものを牧そうとし、人が自分に従うことを求めて、自分を人に合わせることができない。誰も見ていないのに自分では見られていると思い、誰も値をつけないのに自分では高価だと思う。これが身を殺され、ついには塩漬けにされた理由である。宗廟の祭器になるのを見ないうちに、世の見せしめになるのを見た。そのとき、際限なく東へ流れる川も、そこで止まってくれただろうか」

解説

前の篇の「人の手が加われば宗廟の祭器となる」を、そのまま裏返して返しました。加工されたはずの二人は、祭器ではなく見せしめになった、と。そして原因を挙げます。自分を誇り、人を従わせようとして、自分を人に合わせられない。誰も評価していないのに自分は高いと思っている。学ぶことが自己評価だけを押し上げると、かえって危うくなる、という指摘です。研修や資格が態度だけを大きくする、という現代の現象とも重なります。

この章句が説くこと

剛なる者は折れ柔なる者は巻く己を矜り能を伐る人の己に従うを欲して己を以て人に従う能わず傲慢学び自己評価

関連する章句

この一句を、あなたの毎日に。

古典の教えを、今の状況に当てはめて考えてみる——師導があなたの学びと選択を支えます。

師導で古典を学ぶ
いま登録すると、7日間すべての機能を無料でお試しいただけます。 無料ではじめる