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塩鉄論 / 未通篇

御史曰:「古者、十五入大學、與小役、二十冠而成人、與戎、五十以上、血脈溢剛、曰艾壯。詩曰:『方叔元老、克壯其猷。』故商師若烏、周師若荼。今陛下哀憐百姓、寬力役之政、二十三始傅、五十六而免、所以輔耆壯而息老艾也。丁者治其田里、老者修其唐園、儉力趣時、無饑寒之患。不治其家而訟縣官、亦悖矣。」

新字:御史曰:「古者、十五入大学、与小役、二十冠而成人、与戎、五十以上、血脈溢剛、曰艾壮。詩曰:『方叔元老、克壮其猷。』故商師若烏、周師若荼。今陛下哀憐百姓、寛力役之政、二十三始傅、五十六而免、所以輔耆壮而息老艾也。丁者治其田里、老者修其唐園、倹力趣時、無饑寒之患。不治其家而訟県官、亦悖矣。」

書き下し

御史曰く、古者は、十五にして大學に入り、小役に與る、二十にして冠して成人し、戎に與る、五十以上は、血脈溢剛にして、艾壯と曰う。詩に曰く、『方叔は元老なり、克く其の猷を壯にす』と。故に商の師は烏の若く、周の師は荼の若し。今陛下は百姓を哀憐し、力役の政を寬にす、二十三にして始めて傅し、五十六にして免ず、耆壯を輔けて老艾を息わしむる所以なり。丁なる者は其の田里を治め、老いたる者は其の唐園を修む、儉力趣時すれば、饑寒の患い無し。其の家を治めずして縣官に訟うるは、亦た悖れり。

現代語訳

御史が言った。「昔は十五で大学に入り軽い労役に加わり、二十で冠をつけて成人し兵役に加わった。五十以上は血脈が満ちて剛く、艾壮と呼ばれた。『詩経』にいう、方叔は元老であるが、よくその謀を盛んにする、と。だから殷の軍は烏のように黒く連なり、周の軍は白い茅のように広がった。いま陛下は民を憐れんで、労役の制度を緩められた。二十三ではじめて名簿に登録し、五十六で免除する。壮年を助け、年配の者を休ませるためである。働き盛りの者は自分の田と里を治め、年寄りは自分の菜園を手入れする。倹約して力を尽くし時機に合わせれば、飢えと寒さの心配はない。自分の家を治めもせずに官を訴えるのは、筋違いというものだ」

解説

またも数字による反論です。二十から五十だったものを二十三から五十六に緩めてある、と。制度上の緩和は事実で、その点は動かせません。ただし前の段で文学が述べたのは、名簿の年齢ではなく実際に誰が運送や労役に駆り出されているかでした。制度の数字と現場の運用のずれは、この書の全体を貫く争点です。次の段で文学が、その現場を具体的に挙げます。

この章句が説くこと

力役の政を寛にす其の家を治めずして県官に訟う倹力趣時すれば饑寒の患い無し制度労役負担

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