淮南子 / 要略
欲強省其辭,覽總其要,弗曲行區入,則不足以窮道德之意。故著書二十篇,則天地之理究矣,人間之事接矣,帝王之道備矣!
新字:欲強省其辞,覧総其要,弗曲行区入,則不足以窮道徳之意。故著書二十篇,則天地之理究矣,人間之事接矣,帝王之道備矣!
書き下し
其の辭を強いて省き、其の要を覽總せんと欲するも、曲行區入せずんば、則ち以て道德の意を窮むるに足らず。故に書二十篇を著せば、則ち天地の理 究まり、人間の事 接し、帝王の道 備わる。
現代語訳
言葉を無理に削って要点だけを見渡そうとしても、曲がりくねった道に入り、細かく分け入っていかなければ、道徳の意を究めるには足りない。だから二十篇の書を著した。それによって天地の理は究まり、人の世の事はつながり、帝王の道は備わる。
解説
要約では足りない、と言い切ります。「曲行區入せずんば」——回り道を通り、細かいところへ分け入らなければ、意は尽くせない。近道で要点だけを掴む読み方への、はっきりした否定です。長さそのものが方法だった、という自己弁明でもあります。
この章句が説くこと
其の辞を強いて省き其の要を覧総せんと欲するも曲行区入せずんば則ち以て道徳の意を窮むるに足らず故に書二十篇を著す則ち天地の理究まり人間の事接す帝王の道備わる要約
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『淮南子』要略夫れ書論を作爲する者は、道德を紀綱し、人事を經緯し、上は之を天に考え、下は之を地に揆り、中は諸理に通ずる所以なり。未だ玄妙の中才を抽引する能わずと雖も、繁然として以て終始を觀るに足る。要を總べ凡を舉ぐるも、語 純樸を剖判し、大宗を靡𢿱せざれば、人の惽惽然として知る能わざるを懼る。故に多く之が辭を爲し、博く之が說を爲す。又た人の本を離れて末に就くを恐る。故に道を言いて事を言わざれば、則ち以て世と浮沉する無し。事を言いて道を言わざれば、則ち以て化と遊息する無し。故に二十篇を著す。原道有り、俶真有り、天文有り、墜形有り、時則有り、覽冥有り、精神有り、本經有り、主術有り、繆稱有り、齊俗有り、道應有り、氾論有り、詮言有り、兵略有り、說山有り、說林有り、人間有り、修務有り、泰族有るなり。
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『淮南子』要略故に道を言いて終始を明らかにせざれば、則ち仿依する所を知らず。終始を言いて天地四時を明らかにせざれば、則ち避諱する所を知らず。天地四時を言いて譬を引き類を援かざれば、則ち精微を知らず。至精を言いて人の神氣を原ねざれば、則ち養生の機を知らず。人情を原ねて大聖の德を言わざれば、則ち五行の差を知らず。帝道を言いて君事を言わざれば、則ち小大の衰を知らず。君事を言いて稱喻を爲さざれば、則ち動靜の宜しきを知らず。稱喻を言いて俗變を言わざれば、則ち大指を合同するを知らず。已に俗變を言いて往事を言わざれば、則ち道德の應を知らず。道德を知りて世曲を知らざれば、則ち以て萬方に耦する無し。氾論を知りて詮言を知らざれば、則ち以て從容する無し。書文に通じて兵指を知らざれば、則ち以て卒に應ずる無きのみ。大略を知りて譬喻を知らざれば、則ち以て事を推し明らかにする無し。公道を知りて人間を知らざれば、則ち以て禍福に應ずる無し。人間を知りて修務を知らざれば、則ち以て學者をして力を勸めしむる無し。
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