淮南子 / 要略
《地形》者,所以窮南北之修,極東西之廣,經山陵之形,區川谷之居,明萬物之主,知生類之眾,列山淵之數,規遠近之路。使人通回周備,不可動以物,不可驚以怪者也。《時則》者,所以上因天時,下盡地力,據度行當,合諸人則,形十二節,以為法式,終而複始,轉於無極,因循仿依,以知禍福,操舍開塞,各有龍忌,發號施令,以時教期。使君人者知所以從事。
新字:《地形》者,所以窮南北之修,極東西之広,経山陵之形,区川谷之居,明万物之主,知生類之衆,列山淵之数,規遠近之路。使人通回周備,不可動以物,不可驚以怪者也。《時則》者,所以上因天時,下尽地力,拠度行当,合諸人則,形十二節,以為法式,終而複始,転於無極,因循仿依,以知禍福,操舎開塞,各有竜忌,発号施令,以時教期。使君人者知所以従事。
書き下し
地形なる者は、南北の修きを窮め、東西の廣きを極め、山陵の形を經め、川谷の居を區かち、萬物の主を明らかにし、生類の眾きを知り、山淵の數を列ね、遠近の路を規る所以なり。人をして通回周備し、動かすに物を以てす可からず、驚かすに怪を以てす可からざらしむる者なり。時則なる者は、上は天時に因り、下は地力を盡くし、度に據り當に行い、諸々の人則に合し、十二節に形り、以て法式と爲し、終わりて復た始まり、無極に轉じ、因循仿依して、以て禍福を知り、操舍開塞、各々龍忌有り、號を發し令を施すに、時を以て教期する所以なり。君人たる者をして事に從う所以を知らしむ。
現代語訳
地形篇は、南北の長さを究め、東西の広さを極め、山陵の形を測り、川と谷の在りようを分け、万物の主を明らかにし、生き物の多さを知り、山や淵の数を並べ、遠近の道のりを見積もるためのものである。人が広く行き渡って備えを持ち、物によって動かされず、怪しいものによって驚かされないようにさせる。時則篇は、上は天の時に従い、下は地の力を尽くし、尺度に拠って正しく行い、人の決まりに合わせ、十二の節にかたどって法式とし、終わればまた始まり、限りなく巡り、その巡りに沿い倣って禍福を知り、取ると捨てる、開くと閉ざすにそれぞれ忌むべき時があり、号令を発するのに時をもって告げ知らせるためのものである。君主たる者に、事に当たるやり方を知らせる。
解説
この章句が説くこと
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『墨子』備水城内、塹の外に周道あり、廣さ八步。水に備うるに謹んで四旁の髙下を度る。城池の中、徧く下れば、耳を亦の内にせしめ、及び地を下し、地を深く之を穿ちて泉を漏らしむ。則瓦を井中に置き、外水の深さ丈以上なるを視れば、城内の水耳を鑿つ。
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『長短経』政体時を知る者は、立てて以て長と為す可し。〔范蠡曰く「時至らざれば、強いて生ず可からず。事究まらざれば、強いて成す可からず」と。管子曰く「聖人は能く時を輔くるも、時に違う能わず」と。語に曰く「聖人は備えを修めて以て時を待つなり」と。〕
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『長短経』適変是に由りて之を言えば、故に知る、人の若き者は、各々其の時に因りて功を建て徳を立つるを。〈孟子曰く「鎡基有りと雖も、時に遇うに如かず。智慧有りと雖も、代に逢うに如かず」と。范蠡曰く「時至らざれば、強いて生ず可からず。事究まらざれば、強いて成す可からず」と。語に曰く「聖人は備えを修めて以て時を待つなり」と。〉
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孫子・九変篇孫子曰く、凡そ兵を用うるの法は、将、命を君より受け、軍を合し衆を聚む。圮地には舍せず、衢地には交を合し、絶地には留まらず、囲地には則ち謀り、死地には則ち戦ふ。途に由らざる所有り、軍に撃たざる所有り、城に攻めざる所有り、地に争はざる所有り、君命に受けざる所有り。
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『長短経』地形険形に曰く、我先に之に居らば、必ず高陽に居りて以て敵を待て〔高陽の地に居りて、以て敵人を待つ。敵人其の下陰より来たらば、之を撃ちて、勝つなり〕。若し敵先に居らば、則ち引きて之を去り、従うこと勿かれ〔地険しければ、先に人に至るべからざるなり〕。夫れ遠形は、鈎勢にして、以て戦いを挑み難く、而して利あらず〔挑は、敵に近づくなり。遠形は、国を去ること遠きなり。地鈎等しく、独り便利なる無し。先に之に挑み戦えば、利あらず〕。凡そ此の六者は、地の道なり。皆将の至任にして、察せざるべからず。
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孫子・行軍篇斥沢を絶つには、惟だ亟やかに去りて留まること無かれ。若し軍を斥沢の中に交うれば、必ず水草に依りて衆樹を背にす。此れ斥沢に処るの軍なり。平陸には易きに処りて、右に高きを背にし、前は死し後は生く。此れ平陸に処るの軍なり。凡そ此の四軍の利は、黄帝の四帝に勝ちし所以なり。

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