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淮南子 / 人間訓

解扁為東封,上計而入三倍,有司請賞之。文侯曰:「吾土地非益廣也,人民非益眾也,入何以三倍?」對曰:「以冬伐木而積之,於春浮之河而鬻之。」文侯曰:「民春以力耕,暑以強耘,秋以收斂。冬間無事,以伐林而積之,負軛而浮之河,是用民不得休息也。民以敝矣,雖有三倍之入,將焉用之?」此有功而可罪者也。

新字:解扁為東封,上計而入三倍,有司請賞之。文侯曰:「吾土地非益広也,人民非益眾也,入何以三倍?」対曰:「以冬伐木而積之,於春浮之河而鬻之。」文侯曰:「民春以力耕,暑以強耘,秋以収斂。冬間無事,以伐林而積之,負軛而浮之河,是用民不得休息也。民以敝矣,雖有三倍之入,将焉用之?」此有功而可罪者也。

書き下し

解扁 東封と爲る。上計して入ること三倍なり。有司 之を賞せんことを請う。文侯曰く「吾が土地は益々廣きに非ざるなり。人民は益々眾きに非ざるなり。入ること何を以て三倍なるか」と。對えて曰く「冬を以て木を伐りて之を積み、春に於いて之を河に浮かべて之を鬻ぐ」と。文侯曰く「民は春に力を以て耕し、暑に強いて耘り、秋に以て收斂す。冬間 事無きに、以て林を伐りて之を積み、軛を負いて之を河に浮かぶ。是れ民を用いて休息するを得ざらしむるなり。民 以て敝れたり。三倍の入有りと雖も、將た焉んぞ之を用いん」と。此れ功有りて罪す可き者なり。

現代語訳

解扁が東の封地の長官となった。決算を上げると収入が三倍だった。役人が賞するよう願い出た。文侯は言った。「わが領土が広がったわけではない。人民が増えたわけでもない。収入がどうして三倍になるのか」。答えて言った。「冬のあいだに木を伐って積み、春になって川に浮かべて売りました」。文侯は言った。「民は春に力を尽くして耕し、暑いなかを無理に草取りし、秋に取り入れる。冬のあいだは何もない。そこに林を伐って積ませ、軛を担いで川に浮かべさせた。これは民を使って休ませないということだ。民はそれで疲れ果てた。三倍の収入があったとして、どうしてそれを使えようか」。これが功があって罪すべき者である。

解説

前段の西門豹と対に置かれます。あちらは帳簿が空で賞に値し、こちらは収入三倍で罪に値した。文侯の問いが的確です。「吾が土地は益々廣きに非ざるなり。人民は益々眾きに非ざるなり。入ること何を以て三倍なるか」——増える理由がないのに増えたなら、どこかから抜いている。抜いていたのは、民の冬でした。

この章句が説くこと

解扁東封と為る上計して入ること三倍なり吾が土地は益々広きに非ざるなり人民は益々眾きに非ざるなり入ること何を以て三倍なるか冬を以て木を伐りて之を積み春に於いて之を河に浮かべて之を鬻ぐ冬間事無きに以て林を伐りて之を積む是れ民を用いて休息するを得ざらしむるなり三倍の入有りと雖も将た焉んぞ之を用いん増益

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