孫子 / 九地篇
山林、險阻、沮澤,凡難行之道者,為圮地;
新字:山林、険阻、沮沢,凡難行之道者,為圮地;
書き下し
山林・険阻・沮沢、凡そ行き難きの道なる者を、圮地と為す。
現代語訳
山林、険しい地形、沼沢地など、およそ行軍しにくい道を、圮地という。
解説
第七の地。単純に、通りにくい場所である。九つのうち、これだけが価値でも位置関係でもなく、通行の困難さだけで定義されている。孫子は圮地では行けと言う。留まらず、速やかに通り過ぎる。そこで戦っても得るものが無いからだ。この分類が置かれていることの意味は大きい。戦場には、有利でも不利でもなく、ただ消耗するだけの場所がある。事業でも同じで、価値も競争もないのに手間だけがかかる領域は確実に存在する。制度対応、社内調整、形骸化した手続き。避けられないものもあるが、そこで工夫を凝らしても得るものは少ない。圮地だと見分けたら、通過に徹する。丁寧にやるべき場所と、速やかに抜けるべき場所を分けられるかどうかが、力の配分を決める。
この章句が説くこと
圮地消耗難行制約通過配分
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