淮南子 / 說山訓
有譽人之力儉者,舂至旦,不中員呈,猶謫之。察之,乃其母也。故小人之譽人,反為損。東家母死,其子哭之不哀。西家子見之,歸謂其母曰:「社何愛速死,吾必悲哭社。」夫欲其母之死者,雖死亦不能悲哭矣。謂學不暇者,雖暇亦不能學矣。見窾木浮而知為舟,見飛蓬轉而知為車,見鳥跡而知著書,以類取之。以非義為義,以非禮為禮,譬猶裸走而追狂人,盜財而予乞者,竊簡而寫法律,蹲踞而誦詩、書。割而舍之,鏌邪不斷肉;執而不釋,馬氂截玉。聖人無止,無以歲賢昔,日愈昨也。馬之似鹿者千金,天下無千金之鹿;玉待礛諸而成器,有千金之璧而無錙錘之礛諸。
新字:有誉人之力倹者,舂至旦,不中員呈,猶謫之。察之,乃其母也。故小人之誉人,反為損。東家母死,其子哭之不哀。西家子見之,帰謂其母曰:「社何愛速死,吾必悲哭社。」夫欲其母之死者,雖死亦不能悲哭矣。謂学不暇者,雖暇亦不能学矣。見窾木浮而知為舟,見飛蓬転而知為車,見鳥跡而知著書,以類取之。以非義為義,以非礼為礼,譬猶裸走而追狂人,盗財而予乞者,窃簡而写法律,蹲踞而誦詩、書。割而舎之,鏌邪不断肉;執而不釈,馬氂截玉。聖人無止,無以歳賢昔,日愈昨也。馬之似鹿者千金,天下無千金之鹿;玉待礛諸而成器,有千金之璧而無錙錘之礛諸。
書き下し
人の力儉なるを譽むる者有り。舂きて旦に至るも、員呈に中たらず。猶お之を謫む。之を察すれば、乃ち其の母なり。故に小人の人を譽むるは、反って損と爲る。東家の母 死す。其の子 之を哭して哀しまず。西家の子 之を見て、歸りて其の母に謂いて曰く、「社 何ぞ速やかに死するを愛しまん。吾 必ず社を悲哭せん」と。夫れ其の母の死を欲する者は、死すと雖も亦た悲哭する能わざるなり。學に暇あらずと謂う者は、暇ありと雖も亦た學ぶ能わざるなり。窾木の浮かぶを見て舟を爲るを知り、飛蓬の轉ずるを見て車を爲るを知り、鳥跡を見て書を著すを知る。類を以て之を取るなり。義に非ざるを以て義と爲し、禮に非ざるを以て禮と爲すは、譬えば猶お裸走して狂人を追い、財を盜みて乞者に予え、簡を竊みて法律を寫し、蹲踞して詩・書を誦するがごとし。割きて之を舍けば、鏌邪も肉を斷たず。執りて釋かざれば、馬氂も玉を截つ。聖人に止まる無し。歲を以て昔に賢るとし、日々に昨に愈るなり。馬の鹿に似たる者は千金なるも、天下に千金の鹿無し。玉は礛諸を待ちて器と成るも、千金の璧有りて錙錘の礛諸無し。
現代語訳
人の働きぶりを褒める者がいた。夜明けまで臼を搗いても、決まった量に届かない。それでも咎めた。よく見ると、それは自分の母親だった。だから小人が人を褒めると、かえって損になる。東の家の母が死んだ。その子は哭したが哀しんでいなかった。西の家の子がそれを見て、帰って母に言った、「母さんはどうして早く死ぬのを惜しむのですか。私はきっと哭いて悲しんであげます」。母の死を望む者は、死んでも悲しんで哭くことはできない。学ぶ暇がないと言う者は、暇ができても学べない。くり抜いた木が浮くのを見て舟を作ることを知り、飛ぶ蓬が転がるのを見て車を作ることを知り、鳥の足跡を見て書を著すことを知る。類によって取るのである。義でないものを義とし、礼でないものを礼とするのは、裸で走って狂人を追い、盗んだ財を乞食に与え、札を盗んで法律を写し、しゃがみ込んで詩や書を誦するようなものだ。切っても放してしまえば、莫邪の名剣でも肉を断てない。握って離さなければ、馬の毛でも玉を切れる。聖人に止まりはない。年ごとに昔に勝り、日ごとに昨日に勝る。鹿に似た馬は千金の値がつくが、天下に千金の鹿はいない。玉は砥石があってはじめて器になるが、千金の璧を持っていながら、わずかな砥石を持たないことがある。
解説
この章句が説くこと
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