淮南子 / 氾論訓
齊威王設大鼎於庭中,而數無鹽令曰:「子之譽,日聞吾耳。察子之事,田野蕪,倉廩虛,囹圄實。子以姦事我者也。」乃烹之。齊以此三十二歲道路不拾遺。此刑省姦禁者也。
新字:斉威王設大鼎於庭中,而数無塩令曰:「子之誉,日聞吾耳。察子之事,田野蕪,倉廩虚,囹圄実。子以姦事我者也。」乃烹之。斉以此三十二歳道路不拾遺。此刑省姦禁者也。
書き下し
齊の威王 大鼎を庭中に設けて、無鹽の令を數えて曰く、「子の譽、日々に吾が耳に聞こゆ。子の事を察するに、田野 蕪れ、倉廩 虛しく、囹圄 實つ。子 姦を以て我に事うる者なり」と。乃ち之を烹る。齊 此を以て三十二歳、道路に遺を拾わず。此れ刑 省にして姦 禁ぜらるる者なり。
現代語訳
斉の威王が庭に大きな鼎を据えて、無塩の県令の罪を数えて言った、「おまえの評判は、毎日私の耳に届いている。だがおまえの仕事を調べれば、田野は荒れ、倉は空で、牢は満ちている。おまえは偽りをもって私に仕えている者だ」。そして煮殺した。斉はこれによって三十二年のあいだ、道に落ちているものを拾う者がいなかった。これが刑が簡略で悪が禁じられる例である。
解説
評判と実態の食い違いを、三つの数字で突きつけます。田野が荒れ、倉が空で、牢が満ちている。にもかかわらず賞賛だけが毎日届いていた。だから罪状は失政ではなく「姦を以て我に事うる者なり」、つまり評判を作って仕えていたことでした。処刑は一件、効果は三十二年。前段の「刑 省にして姦 禁ぜらる」の実例です。処刑は一件、効果は三十二年という対比が置かれています。
この章句が説くこと
斉の威王大鼎を庭中に設けて無塩の令を数う子の誉日々に吾が耳に聞こゆ子の事を察するに田野蕪れ倉廩虚しく囹圄実つ子姦を以て我に事うる者なり乃ち之を烹る斉此を以て三十二歳道路に遺を拾わず評判
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