淮南子 / 墜形訓
壯士之氣,禦於赤天,赤天七百歲生赤丹,赤丹七百歲生赤澒,赤澒七百歲生赤金,赤金千歲生赤龍,赤龍入藏生赤泉,赤泉之埃上為赤雲,陰陽相薄為雷,激揚為電,上者就下,流水就通,而合於赤海。弱土之氣,禦于白天,白天九百歲生白礜,白礜九百歲生白澒,白澒九百歲生白金,白金千歲生白龍,白龍入藏生白泉,白泉之埃上為白雲,陰陽相薄為雷,激揚為電,上者就下,流水就通,而合于白海。牝土之氣,禦于玄天,玄天六百歲生玄砥,玄砥六百歲生玄澒,玄澒六百歲生玄金,玄金千歲生玄龍,玄龍入藏生玄泉,玄泉之埃上為玄雲,陰陽相薄為雷,激揚為電,上者就下,流水就通,而合于玄海。
新字:壮士之気,禦於赤天,赤天七百歳生赤丹,赤丹七百歳生赤澒,赤澒七百歳生赤金,赤金千歳生赤竜,赤竜入蔵生赤泉,赤泉之埃上為赤雲,陰陽相薄為雷,激揚為電,上者就下,流水就通,而合於赤海。弱土之気,禦于白天,白天九百歳生白礜,白礜九百歳生白澒,白澒九百歳生白金,白金千歳生白竜,白竜入蔵生白泉,白泉之埃上為白雲,陰陽相薄為雷,激揚為電,上者就下,流水就通,而合于白海。牝土之気,禦于玄天,玄天六百歳生玄砥,玄砥六百歳生玄澒,玄澒六百歳生玄金,玄金千歳生玄竜,玄竜入蔵生玄泉,玄泉之埃上為玄雲,陰陽相薄為雷,激揚為電,上者就下,流水就通,而合于玄海。
書き下し
壯士の氣は、赤天を禦む。赤天七百歳にして赤丹を生じ、赤丹七百歳にして赤澒を生じ、赤澒七百歳にして赤金を生じ、赤金千歳にして赤龍を生じ、赤龍藏に入りて赤泉を生じ、赤泉の埃は上りて赤雲と為り、陰陽相い薄りて雷と為り、激揚して電と為る。上る者は下に就き、流水は通ずるに就きて、赤海に合す。弱土の氣は、白天を禦む。白天九百歳にして白礜を生じ、白礜九百歳にして白澒を生じ、白澒九百歳にして白金を生じ、白金千歳にして白龍を生じ、白龍藏に入りて白泉を生じ、白泉の埃は上りて白雲と為り、陰陽相い薄りて雷と為り、激揚して電と為る。上る者は下に就き、流水は通ずるに就きて、白海に合す。牝土の氣は、玄天を禦む。玄天六百歳にして玄砥を生じ、玄砥六百歳にして玄澒を生じ、玄澒六百歳にして玄金を生じ、玄金千歳にして玄龍を生じ、玄龍藏に入りて玄泉を生じ、玄泉の埃は上りて玄雲と為り、陰陽相い薄りて雷と為り、激揚して電と為る。上る者は下に就き、流水は通ずるに就きて、玄海に合す。
現代語訳
壮士の気は、赤天を治める。赤天は七百年で赤い丹を生み、赤い丹は七百年で赤い澒を生み、赤い澒は七百年で赤い金を生み、赤い金は千年で赤龍を生み、赤龍は蔵に入って赤い泉を生み、赤い泉の埃は上って赤い雲となり、陰と陽が迫り合って雷となり、激しく揚がって稲妻となる。上ったものは下へ向かい、流れる水は通じるほうへ向かって、赤海に合わさる。弱い土の気は、白天を治める。白天は九百年で白い礜を生み、白い礜は九百年で白い澒を生み、白い澒は九百年で白い金を生み、白い金は千年で白龍を生み、白龍は蔵に入って白い泉を生み、白い泉の埃は上って白い雲となり、陰と陽が迫り合って雷となり、激しく揚がって稲妻となる。上ったものは下へ向かい、流れる水は通じるほうへ向かって、白海に合わさる。雌の土の気は、玄天を治める。玄天は六百年で黒い砥を生み、黒い砥は六百年で黒い澒を生み、黒い澒は六百年で黒い金を生み、黒い金は千年で黒龍を生み、黒龍は蔵に入って黒い泉を生み、黒い泉の埃は上って黒い雲となり、陰と陽が迫り合って雷となり、激しく揚がって稲妻となる。上ったものは下へ向かい、流れる水は通じるほうへ向かって、玄海に合わさる。
解説
この章句が説くこと
関連する章句
-
『淮南子』墜形訓正土の氣や、埃天を禦む。埃天五百歳にして缺を生じ、缺五百歳にして黃埃を生じ、黃埃五百歳にして黃澒を生じ、黃澒五百歳にして黃金を生じ、黃金千歳にして黃龍を生じ、黃龍藏に入りて黃泉を生じ、黃泉の埃は上りて黃雲と為り、陰陽相い搏ちて雷と為り、激揚して電と為る。上る者は下に就き、流水は通ずるに就きて、黃海に合す。偏土の氣や、清天を禦む。清天八百歳にして青曾を生じ、青曾八百歳にして青澒を生じ、青澒八百歳にして青金を生じ、青金八百歳にして青龍を生じ、青龍藏に入りて青泉を生じ、青泉の埃は上りて青雲と為り、陰陽相い薄りて雷と為り、激揚して電と為る。上る者は下に就き、流水は通ずるに就きて、青海に合す。
-
『淮南子』墜形訓東方の美なる者は、醫毋閭の珣玗琪有り。東南方の美なる者は、會稽の竹箭有り。南方の美なる者は、梁山の犀象有り。西南方の美なる者は、華山の金石有り。西方の美なる者は、霍山の珠玉有り。西北方の美なる者は、昆侖の球琳・琅玕有り。北方の美なる者は、幽都の筋角有り。東北方の美なる者は、斥山の文皮有り。中央の美なる者は、岱嶽有りて以て五穀桑麻を生じ、魚鹽焉に出づ。凡そ地形は、東西を緯と為し、南北を經と為す。山を積德と為し、川を積刑と為す。高き者を生と為し、下き者を死と為す。丘陵を牡と為し、溪穀を牝と為す。水の圓く折るる者は珠有り、方に折るる者は玉有り。清水には黃金有り、龍淵には玉英有り。土地は各ミ其の類を以て生ず。是の故に山氣は男多く、澤氣は女多く、障氣は喑多く、風氣は聾多く、林氣は癃多く、木氣は傴多く、岸下の氣は腫多く、石氣は力多く、險阻の氣は癭多く、暑氣は夭多く、寒氣は壽多く、穀氣は痹多く、丘氣は狂多く、衍氣は仁多く、陵氣は貪多し。輕土は利多く、重土は遲多し。清水は音小さく、濁水は音大なり。湍水は人輕く、遲水は人重し。中土は聖人多し。皆な其の氣に象り、皆な其の類に應ず。故に南方に不死の草有り、北方に不釋の冰有り、東方に君子の國有り、西方に形殘の屍有り。寢居は直夢し、人死して鬼と為り、磁石は上飛し、雲母は水を來し、土龍は雨を致し、燕雁は代わる代わる飛ぶ。蛤蟹珠龜は、月と盛衰す。是の故に堅土の人は剛く、弱土の人は肥え、壚土の人は大に、沙土の人は細く、息土の人は美に、毛土の人は醜し。水を食らう者は善く游ぎ寒に能え、土を食らう者は心無くして慧く、木を食らう者は力多くして𡚤く、草を食らう者は善く走りて愚に、葉を食らう者は絲有りて蛾となり、肉を食らう者は勇敢にして悍く、氣を食らう者は神明にして壽く、穀を食らう者は知慧にして夭す。食らわざる者は死せずして神なり。
-
『淮南子』墜形訓北方は幽晦にして明らかならず、天の閉ずる所なり、寒水の積む所なり、蟄蟲の伏する所なり。其の人は翕形にして短頸、大肩下尻、竅は陰に通じ、骨幹焉に屬す。黑色にして腎を主り、其の人蠢愚にして、禽獸のごとくして壽なり。其の地は菽に宜しく、犬馬多し。中央は四達して、風氣の通ずる所、雨露の會する所なり。其の人は大面短頤、須美しく肥を惡み、竅は口に通じ、膚肉焉に屬す。黃色にして胃を主り、慧聖にして治を好む。其の地は禾に宜しく、牛羊及び六畜多し。木は土に勝ち、土は水に勝ち、水は火に勝ち、火は金に勝ち、金は木に勝つ。故に禾は春に生じ秋に死し、菽は夏に生じ冬に死し、麥は秋に生じ夏に死し、薺は冬に生じ中夏に死す。木壯んなれば、水老い火生じ金囚われ土死す。火壯んなれば、木老い土生じ水囚われ金死す。土壯んなれば、火老い金生じ木囚われ水死す。金壯んなれば、土老い水生じ火囚われ木死す。音に五聲有り、宮は其の主なり。色に五章有り、黃は其の主なり。味に五變有り、甘は其の主なり。位に五材有り、土は其の主なり。是の故に土を煉りて木を生じ、木を煉りて火を生じ、火を煉りて雲を生じ、雲を煉りて水を生じ、水を煉りて土に反る。甘を煉りて酸を生じ、酸を煉りて辛を生じ、辛を煉りて苦を生じ、苦を煉りて鹹を生じ、鹹を煉りて甘に反る。宮を變じて徵を生じ、徵を變じて商を生じ、商を變じて羽を生じ、羽を變じて角を生じ、角を變じて宮を生ず。是の故に水を以て土を和し、土を以て火を和し、火を以て金を化し、金を以て木を治め、木は土に反るを得。五行相い治めて、器用を成す所以なり。
-
『淮南子』天文訓天墬未だ形あらず、馮馮翼翼、洞洞灟灟たり。故に太昭と曰う。道は虛霩に始まり、虛霩は宇宙を生じ、宇宙は氣を生ず。氣に涯垠有り。清陽なる者は薄靡して天と為り、重濁なる者は凝滯して地と為る。清妙の合するは專ら易く、重濁の凝るは竭き難し。故に天先ず成りて地後に定まる。天地の襲精は陰陽と為り、陰陽の專精は四時と為り、四時の散精は萬物と為る。積陽の熱氣は火を生じ、火氣の精なる者は日と為る。積陰の寒氣は水と為り、水氣の精なる者は月と為る。日月の淫にして精と為る者は星辰と為る。
-
『淮南子』墜形訓諸稽・攝提は、條風の生ずる所なり。通視は、明庶風の生ずる所なり。赤奮若は、清明風の生ずる所なり。共工は、景風の生ずる所なり。諸比は、涼風の生ずる所なり。皋稽は、閶闔風の生ずる所なり。隅強は、不周風の生ずる所なり。窮奇は、廣莫風の生ずる所なり。厃は海人を生じ、海人は若菌を生じ、若菌は聖人を生じ、聖人は庶人を生ず。凡そ厃なる者は庶人に生ず。羽嘉は飛龍を生じ、飛龍は鳳皇を生じ、鳳皇は鸞鳥を生じ、鸞鳥は庶鳥を生ず。凡そ羽ある者は庶鳥に生ず。毛犢は應龍を生じ、應龍は建馬を生じ、建馬は麒麟を生じ、麒麟は庶獸を生ず。凡そ毛ある者は、庶獸に生ず。介鱗は蛟龍を生じ、蛟龍は鯤鯁を生じ、鯤鯁は建邪を生じ、建邪は庶魚を生ず。凡そ鱗ある者は庶魚に生ず。介潭は先龍を生じ、先龍は玄黿を生じ、玄黿は靈龜を生じ、靈龜は庶龜を生ず。凡そ介ある者は庶龜に生ず。暖濕は容を生じ、暖濕は毛風に生じ、毛風は濕玄に生じ、濕玄は羽風に生じ、羽風は嬤介を生じ、嬤介は鱗薄を生じ、鱗薄は暖介を生ず。五類の雜種、外に興り、形に肖て蕃る。日馮は陽閼を生じ、陽閼は喬如を生じ、喬如は幹木を生じ、幹木は庶木を生ず。凡そ根拔の木なる者は庶木に生ず。根拔は程若を生じ、程若は玄玉を生じ、玄玉は醴泉を生じ、醴泉は皇辜を生じ、皇辜は庶草を生ず。凡そ根茇の草なる者は庶草に生ず。海閭は屈龍を生じ、屈龍は容華を生じ、容華は蔈を生じ、蔈は萍藻を生じ、萍藻は浮草を生ず。凡そ浮生して根茇せざる者は萍藻に生ず。
-
『淮南子』天文訓季春三月、豐隆乃ち出でて、以て其の雨を將う。秋三月に至り、地氣藏せず、乃ち其の殺を收め、百蟲蟄伏し、靜居して戶を閉ず。青女乃ち出でて、以て霜雪を降す。十二時の氣を行き、以て仲春二月の夕べに至り、乃ち其の藏を收めて其の寒を閉ず。女夷鼓歌して、以て天和を司り、以て百穀禽鳥草木を長ず。孟夏の月、以て穀禾を熟し、雄鳩長く鳴きて、帝の為に歲を候う。是の故に天其の陰を發せざれば、則ち萬物生ぜず。地其の陽を發せざれば、則ち萬物成らず。天圓く地方に、道は中央に在り。日を德と為し、月を刑と為す。月歸りて萬物死し、日至りて萬物生ず。山を遠ざくれば則ち山氣藏し、水を遠ざくれば則ち水蟲蟄し、木を遠ざくれば則ち木葉槁る。日五日見えざれば、其の位を失うなり。聖人は與せず。