淮南子 / 墜形訓
三危在樂民西,宵明、燭光在河洲,所照方千里。龍門在河淵,湍池在昆侖,玄耀、不周、申池在海隅。孟諸在沛。少室、太室在冀州。燭龍在雁門北,蔽於委羽之山,不見日,其神人面龍身而無足。后稷壟在建木西,其人死復蘇,其半魚,在其間。流黃、沃民在其北方三百里,狗國在其東。雷澤有神,龍身人頭,鼓其腹而熙。江出岷山,東流絕漢入海,左還北流,至於開母之北,右還東流,至於東極。河出積石。睢出荊山。淮出桐柏山。睢出羽山。清漳出楬戾,濁漳出發包。濟出王屋。時、泗、沂、出臺、台、術。洛出獵山,汶出弗其,西流合於濟。漢出嶓塚。涇出薄落之山。渭出鳥鼠同穴。伊出上魏。雒出熊耳。浚出華竅。維出覆舟。汾出燕京。衽出濆熊。淄出目飴。丹水出高褚。股出嶕焦山。鎬出鮮于。涼出茅廬、石樑,汝出猛山。淇出大號。晉出龍山結結,合出封羊。遼出砥石,釜出景,岐出石橋,呼沱出魯平,泥塗淵出樠山,維濕北流出于燕。
新字:三危在楽民西,宵明、燭光在河洲,所照方千里。竜門在河淵,湍池在昆侖,玄耀、不周、申池在海隅。孟諸在沛。少室、太室在冀州。燭竜在雁門北,蔽於委羽之山,不見日,其神人面竜身而無足。后稷壟在建木西,其人死復蘇,其半魚,在其間。流黄、沃民在其北方三百里,狗国在其東。雷沢有神,竜身人頭,鼓其腹而熙。江出岷山,東流絶漢入海,左還北流,至於開母之北,右還東流,至於東極。河出積石。睢出荊山。淮出桐柏山。睢出羽山。清漳出楬戻,濁漳出発包。済出王屋。時、泗、沂、出台、台、術。洛出猟山,汶出弗其,西流合於済。漢出嶓塚。涇出薄落之山。渭出鳥鼠同穴。伊出上魏。雒出熊耳。浚出華竅。維出覆舟。汾出燕京。衽出濆熊。淄出目飴。丹水出高褚。股出嶕焦山。鎬出鮮于。涼出茅廬、石樑,汝出猛山。淇出大号。晉出竜山結結,合出封羊。遼出砥石,釜出景,岐出石橋,呼沱出魯平,泥塗淵出樠山,維湿北流出于燕。
書き下し
三危は樂民の西に在り。宵明・燭光は河洲に在り、照らす所方千里。龍門は河淵に在り、湍池は昆侖に在り、玄耀・不周・申池は海隅に在り。孟諸は沛に在り。少室・太室は冀州に在り。燭龍は雁門の北に在り、委羽の山に蔽われ、日を見ず。其の神は人面龍身にして足無し。后稷の壟は建木の西に在り、其の人死して復た蘇る。其の半ば魚なるは、其の間に在り。流黃・沃民は其の北方三百里に在り、狗國は其の東に在り。雷澤に神有り、龍身人頭にして、其の腹を鼓ちて熙しむ。江は岷山に出で、東流して漢を絕ちて海に入り、左に還りて北流し、開母の北に至り、右に還りて東流し、東極に至る。河は積石に出づ。睢は荊山に出づ。淮は桐柏山に出づ。睢は羽山に出づ。清漳は楬戾に出で、濁漳は發包に出づ。濟は王屋に出づ。時・泗・沂は、臺・台・術に出づ。洛は獵山に出づ。汶は弗其に出で、西流して濟に合す。漢は嶓塚に出づ。涇は薄落の山に出づ。渭は鳥鼠同穴に出づ。伊は上魏に出づ。雒は熊耳に出づ。浚は華竅に出づ。維は覆舟に出づ。汾は燕京に出づ。衽は濆熊に出づ。淄は目飴に出づ。丹水は高褚に出づ。股は嶕焦山に出づ。鎬は鮮于に出づ。涼は茅廬・石樑に出で、汝は猛山に出づ。淇は大號に出づ。晉は龍山結結に出で、合は封羊に出づ。遼は砥石に出で、釜は景に出で、岐は石橋に出で、呼沱は魯平に出で、泥塗淵は樠山に出で、維濕は北流して燕に出づ。
現代語訳
三危は楽民の西にある。宵明と燭光は河の中州にあり、照らすところは四方千里。龍門は河の淵にあり、湍池は崑崙にあり、玄耀・不周・申池は海の隅にある。孟諸は沛にある。少室と太室は冀州にある。燭龍は雁門の北にあり、委羽の山に遮られて、日を見ない。その神は人の顔に龍の身で足がない。后稷の墓は建木の西にあり、そこの人は死んでまた蘇る。半分が魚である者は、その間にいる。流黄と沃民はその北三百里にあり、狗国はその東にある。雷沢に神がいて、龍の身に人の頭で、腹を叩いて楽しむ。長江は岷山から出て、東に流れて漢水を横切り海に入り、左に回って北へ流れ、開母の北に至り、右に回って東へ流れ、東の果てに至る。黄河は積石から出る。睢は荊山から出る。淮は桐柏山から出る。睢は羽山から出る。清漳は楬戾から出、濁漳は発包から出る。済は王屋から出る。時・泗・沂は臺・台・術から出る。洛は猟山から出る。汶は弗其から出て、西へ流れて済に合わさる。漢は嶓塚から出る。涇は薄落の山から出る。渭は鳥鼠同穴から出る。伊は上魏から出る。雒は熊耳から出る。浚は華竅から出る。維は覆舟から出る。汾は燕京から出る。衽は濆熊から出る。淄は目飴から出る。丹水は高褚から出る。股は嶕焦山から出る。鎬は鮮于から出る。涼は茅廬と石梁から出、汝は猛山から出る。淇は大号から出る。晋は龍山の結結から出、合は封羊から出る。遼は砥石から出、釜は景から出、岐は石橋から出、呼沱は魯平から出、泥塗淵は樠山から出、維湿は北へ流れて燕に出る。
解説
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『淮南子』墜形訓萬物の生ずるや各ミ類を異にす。蠶は食らいて飲まず、蟬は飲みて食らわず、蜉蝣は飲まず食らわず。介鱗なる者は夏に食らいて冬に蟄す。齧み吞む者は八竅にして卵生し、嚼み咽む者は九竅にして胎生す。四足なる者は羽翼無く、角を戴く者は上齒無し。角無き者は膏ありて前無く、角有る者は指ありて後無し。晝に生まるる者は父に類し、夜に生まるる者は母に似る。至陰は牝を生じ、至陽は牡を生ず。夫れ熊羆は蟄藏し、飛鳥は時に移る。是の故に白水は玉に宜しく、黑水は砥に宜しく、青水は碧に宜しく、赤水は丹に宜しく、黃水は金に宜しく、清水は龜に宜し。汾水は蒙濁にして麻に宜しく、泲水は通和にして麥に宜しく、河水は中濁にして菽に宜しく、雒水は輕利にして禾に宜しく、渭水は多力にして黍に宜しく、漢水は重安にして竹に宜しく、江水は肥仁にして稻に宜し。平土の人は、慧くして五穀に宜し。東方は川穀の注ぐ所、日月の出づる所なり。其の人は兌形にして小頭、隆鼻大口、鳶肩企行、竅は目に通じ、筋氣焉に屬す。蒼色にして肝を主り、長大にして早く知あるも壽ならず。其の地は麥に宜しく、虎豹多し。南方は、陽氣の積む所、暑濕之に居る。其の人は修形にして上兌く、大口決𦚚、竅は耳に通じ、血脈焉に屬す。赤色にして心を主り、早く壯んにして夭す。其の地は稻に宜しく、兕象多し。西方は高土にして、川穀焉に出で、日月焉に入る。其の人は面末僂、修頸卬行、竅は鼻に通じ、皮革焉に屬す。白色にして肺を主り、勇敢にして不仁なり。其の地は黍に宜しく、旄犀多し。
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