易経 / 序卦
儀有所錯。
書き下し
儀、錯(お)く所有り。
現代語訳
儀礼を施し定めるところができる。
解説
序卦伝の下篇の冒頭の一節の結びの句です。この一節は、天地があって万物があり、万物があって男女があり、男女があって夫婦があり、夫婦があって父子があり、父子があって君臣があり、君臣があって上下があり、上下があってはじめて礼儀を施すところができる、と人の世の秩序の成り立ちを順に述べ、下経の最初の咸(感じ合う)と恒(恒久)の卦へつなげます。礼儀はいきなり上から定めるものではなく、人と人との結びつきが積み重なって、上下の関係ができたときに初めて置き場所を得るという考えです。組織の規則や作法も、関係の土台がないまま押しつけても根づきません。信頼の積み重ねの上にこそ、礼が生きると読めます。
関連する章句
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易経・序卦物は以て終に過ぐべからず、故に之を受くるに坎(かん)を以てす。坎とは、陥るなり。陥れば必ず麗(つ)く所有り、故に之を受くるに離を以てす。離とは、麗くなり。天地有りて然る後に万物有り、万物有りて然る後に男女有り、男女有りて然る後に夫婦有り、夫婦有りて然る後に父子有り、父子有りて然る後に君臣有り、君臣有りて然る後に上下有り、上下有りて然る後に礼義措(お)く所有り。
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『十善法語』巻第三・不邪婬戒天地ト相応スル。法性ト相応スル。易ニ有天地然後有万物。有万物然後有男女。有男女然後有父子。有父子然後有君臣。有君臣然後有上下。有上下然後礼義有所錯。夫婦之道不可以不久也トアル。此等面白キシヤ。此易ハ道アル書シヤ。
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易経・序卦物畜えられて然る後に礼有り、故に之を受くるに履(り)を以てす。履みて泰(やす)らかにして然る後に安し、故に之を受くるに泰を以てす。泰とは、通ずるなり。物は以て終に通ずべからず、故に之を受くるに否(ひ)を以てす。物は以て終に否がるべからず、故に之を受くるに同人を以てす。人と同じくする者には、物必ず帰す、故に之を受くるに大有を以てす。
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易経・繋辞上是の故に、易に太極有り。是れ両儀を生じ、両儀は四象を生じ、四象は八卦を生ず。八卦は吉凶を定め、吉凶は大業を生ず。是の故に、法象は天地より大なるは莫(な)く、変通は四時より大なるは莫く、象を縣(か)けて明らかを著(あら)わすは日月より大なるは莫く、崇高は富貴より大なるは莫し。物を備え用を致し、器を立て成して以て天下の利と為すは、聖人より大なるは莫し。賾(さく)を探り隠を索(もと)め、深きを鉤(と)り遠きを致し、以て天下の吉凶を定め、天下の亹亹(びび)たる者を成すは、蓍亀(しき)より大なるは莫し。
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荀子・大略篇易の咸は、夫婦を見す。夫婦の道は、正しからざるべからざるなり、君臣父子の本なり。咸とは、感なり。高きを以て下に下り、男を以て女に下る。柔は上にして剛は下なり。
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易経・繋辞上天は尊く地は卑くして、乾坤定まる。卑高以て陳(つら)なりて、貴賤位す。動静常有りて、剛柔断(さだ)まる。方は類を以て聚(あつ)まり、物は群を以て分かれて、吉凶生ず。天に在りては象を成し、地に在りては形を成して、変化見(あら)わる。是の故に、剛柔相摩し、八卦相盪(うご)かす。之を鼓するに雷霆を以てし、之を潤すに風雨を以てし、日月運行して、一寒一暑す。乾道は男を成し、坤道は女を成す。乾は大始を知り、坤は成物を作(な)す。乾は易(い)を以て知り、坤は簡を以て能くす。
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