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長短経 / 囲師

〔凡降人之氣、如人十十五五、皆义手低頭。又云、相向或有氣上黄下白、名曰善氣。所臨之軍、欲求和退。凡城中有白氣如旗者、不可拔。或有黄雲臨城、有大喜慶。或有青色如牛頭觸人者、城不可屠。或城中氣出東方、其色黄、此天鉞也、不可伐、伐者死。或城上氣如火烟主人欲出戰、其氣無極者、不可攻。或有氣如杵形、從城中向外者、内兵欲突出、主人勝、不可攻。或城上有雲分為兩彗狀者、攻不可得。或有濛氣繞城不入者、外兵不得入。凡攻城有諸氣從城中出入吾軍上者、敵氣也。凡攻城圍邑、過旬不雷雨者、城有輔、疾去之、勿攻也。此皆勝氣也。

新字:〔凡降人之気、如人十十五五、皆义手低頭。又云、相向或有気上黄下白、名曰善気。所臨之軍、欲求和退。凡城中有白気如旗者、不可抜。或有黄雲臨城、有大喜慶。或有青色如牛頭触人者、城不可屠。或城中気出東方、其色黄、此天鉞也、不可伐、伐者死。或城上気如火烟主人欲出戦、其気無極者、不可攻。或有気如杵形、従城中向外者、内兵欲突出、主人勝、不可攻。或城上有雲分為両彗状者、攻不可得。或有濛気繞城不入者、外兵不得入。凡攻城有諸気従城中出入吾軍上者、敵気也。凡攻城囲邑、過旬不雷雨者、城有輔、疾去之、勿攻也。此皆勝気也。

書き下し

〔凡そ降人の気は、人の十十五五の如く、皆手を叉え頭を低る。又た云う、相向かいて或いは気の上は黄に下は白なる有らば、名づけて善気と曰う。臨む所の軍は、和を求めて退かんと欲す。凡そ城中に白気の旗の如き有らば、抜くべからず。或いは黄雲の城に臨む有らば、大喜慶有り。或いは青色の牛頭の如くして人に触るる有らば、城屠るべからず。或いは城中の気東方に出でて、其の色黄なるは、此れ天鉞なり。伐つべからず。伐つ者は死す。或いは城上の気火烟の如きは、主人出でて戦わんと欲す。其の気極まり無き者は、攻むべからず。或いは気の杵形の如くして、城中より外に向かう有らば、内兵突出せんと欲す。主人勝つ。攻むべからず。或いは城上に雲の分かれて両彗の状を為す者有らば、攻むるも得べからず。或いは濛気の城を繞りて入らざる者有らば、外兵入るを得ず。凡そ城を攻むるに諸気の城中より出でて吾が軍の上に入る者有らば、敵の気なり。凡そ城を攻め邑を囲むに、旬を過ぎて雷雨ならざる者は、城に輔有り。疾く之を去り、攻むること勿かれ。此れ皆勝気なり。

現代語訳

〔およそ降伏しようとする人の気は、人が十人五人と並ぶようで、皆手を組み頭を垂れている。また、向かい合う気の上が黄色で下が白ければ、善い気といい、その気が臨む軍は和睦を求めて退こうとしている。城の中に旗のような白い気があれば、落とせない。黄色い雲が城に臨めば、大きな喜びがある。青色で牛の頭のような気が人に突きかかるようなら、城を攻め滅ぼしてはならない。城の中の気が東に出て黄色なら、天の鉞であり、伐ってはならず、伐つ者は死ぬ。城の上の気が火の煙のようなら、城主は出て戦おうとしており、その気が果てしなければ攻めてはならない。杵のような形の気が城の中から外に向かっていれば、城内の兵が突出しようとしており、城主が勝つので攻めてはならない。城の上の雲が二つの彗星のように分かれていれば、攻めても得られない。もやが城を巡って中に入らなければ、外の兵は入れない。城を攻めるとき、気が城の中から出て自軍の上に入れば、それは敵の気である。城や村を包囲して十日を過ぎても雷雨がなければ、城には助けがあるので、急いで去り攻めてはならない。これらは皆、城側の勝ちの気である。

解説

包囲戦における雲気占いの前半は、城側が勝つ兆しの一覧です。城に旗のような白い気があれば落ちない、城内から外へ向かう気があれば城兵は打って出て勝つ、十日たっても雷雨がなければ城には助けがあるので去れ。占いとしての根拠はありませんが、全体として伝えているのは、城に活気と援軍の見込みがあるなら長居するな、という撤退の判断基準です。攻め手にとって、やめ時を決める目安を持つことは重要なのです。

この章句が説くこと

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