長短経 / 勢略
故曰、戰勝之威、人百其倍、敗兵之卒、没世不復〔永挫折也。言人氣傷、雖有百萬之敵無益于用也。〕故“水之弱、至于漂石”、此勢畧之要也。
新字:故曰、戦勝之威、人百其倍、敗兵之卒、没世不復〔永挫折也。言人気傷、雖有百万之敵無益于用也。〕故“水之弱、至于漂石”、此勢略之要也。
書き下し
故に曰く、戦勝の威は、人其の倍を百にす。敗兵の卒は、世を没するまで復せず〔永く挫折するなり。人の気傷つけば、百万の敵有りと雖も用に益無きを言うなり〕。故に水の弱きも、石を漂わすに至る。此れ勢略の要なり。
現代語訳
だから言う。戦いに勝った威勢は、人の力を何十倍、何百倍にもする。敗れた兵は、一生立ち直れない〔永く挫折する。人の気が傷つけば、百万の兵がいても役に立たないということ〕。だから弱い水でも石を押し流すに至る。これが勢略の要である。
解説
勢略の篇の結論です。勝った軍の威勢は人の力を百倍にし、一度心が折れた兵は一生立ち直れない。百万の兵がいても、気が傷ついていれば役に立たない。だから弱い水でも、勢いがつけば石を流す。小さな勝ちを積み重ねて勢いを作り、大きな敗北で心を折らないことが、組織を動かす要になる。チームの力は人数や能力の合計ではなく、その時の勢いによって何倍にも、ゼロにもなるのです。
この章句が説くこと
勢略勝利の威心が折れる小さな勝ち士気勢い
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