長短経 / 練士
通糧四人〔主廣飲食、密畜積、通粮道、致五穀、令三軍不困乏食者也。、〕奮威四人〔主擇材士、諭兵馬、風流電擊、不失所由、竒狀也。、〕鼓旗三人〔主佐鼓旗、符節、號令、倐忽往來、出入若神。、〕股肱四人〔主出旌杆、任重持難、修溝壍治壁壘、四轉守禦者也。、〕通材三人〔主拾遺補過、集㑹、術數、周流並㑹、應偶賔客、議論談語、消息結解。、〕權士三人〔主竒譎殊異、非人所識、行無窮之變也。、〕耳目七人〔主往來聴言語、覽視四方之事、軍中之情偽、日列于前也。、〕
新字:通糧四人〔主広飲食、密畜積、通粮道、致五穀、令三軍不困乏食者也。、〕奮威四人〔主択材士、諭兵馬、風流電撃、不失所由、奇状也。、〕鼓旗三人〔主佐鼓旗、符節、号令、倐忽往来、出入若神。、〕股肱四人〔主出旌杆、任重持難、修溝壍治壁塁、四転守禦者也。、〕通材三人〔主拾遺補過、集会、術数、周流並会、応偶賓客、議論談語、消息結解。、〕権士三人〔主奇譎殊異、非人所識、行無窮之変也。、〕耳目七人〔主往来聴言語、覧視四方之事、軍中之情偽、日列于前也。、〕
書き下し
通糧四人〔飲食を広め、畜積を密にし、糧道を通じ、五穀を致し、三軍をして食に困乏せざらしむるを主る者なり〕。奮威四人〔材士を択び、兵馬を諭し、風流電撃して、由る所を失わざるを主る。奇状なり〕。鼓旗三人〔鼓旗・符節・号令を佐け、倏忽として往来し、出入神の若きを主る〕。股肱四人〔旌杆を出だし、重きに任じ難きを持し、溝塹を修め壁塁を治め、四転して守禦するを主る者なり〕。通材三人〔遺を拾い過ちを補い、集会・術数、周流並会し、賓客に応偶し、議論談語し、消息結解するを主る〕。権士三人〔奇譎殊異、人の識らざる所、無窮の変を行うを主るなり〕。耳目七人〔往来して言語を聴き、四方の事、軍中の情偽を覧視し、日に前に列するを主る者なり〕。
現代語訳
通糧四人〔飲食を広く確保し、蓄えを周到にし、補給路を通じ、穀物を届けて、全軍を食糧で困らせない役〕。奮威四人〔優れた兵を選び、兵馬に指示し、風のように稲妻のように撃って、拠りどころを失わない役。奇抜な働きである〕。鼓旗三人〔太鼓と旗、割符、号令を補佐し、たちまち行き来して、神のように出入りする役〕。股肱四人〔旗竿を立て、重い任を担い難事を支え、堀を修め砦を整え、四方に回って守る役〕。通材三人〔漏れを拾い過ちを補い、集まりや術数を扱い、あちこちを巡って客に応対し、議論し語り合い、情報を集めて問題を解く役〕。権士三人〔人の思いもよらない奇抜な策を用い、限りない変化を行う役〕。耳目七人〔行き来して言葉を聞き、四方の事や軍中の本当と偽りを見て、毎日報告する役〕。
解説
この章句が説くこと
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孫子・行軍篇奔走して兵を陳ぬる者は、期するなり。半ば進み半ば退く者は、誘うなり。
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『甲陽軍鑑』品第四十三右之三人談合して、西は美濃岩村·同かんの大寺·三河野田足助·関東相摸·武蔵境·新田足利境·越後境·飛弾·越中·椎名が居舘迄通り筋に、ぬかわら出し置き、是れは御分国にて百貫の高に付、糠二十俵·藁二十把出させ、是れを置きて道通り町人·百姓に十分一をくれて、やすくうらする故、度々の陣にも諸侍糠·藁にことかく事なし、殊に糠·藁うつたる代物をば本の百姓へ返へすなり、上意なれ共如件、おしばかるは是れ以て信玄公御自利能人を召つかひ給ふ故なり一信虎公の御代には、
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孫子・作戦篇孫子曰く、凡そ兵を用うるの法は、馳車千駟、革車千乗、帯甲十万、千里に糧を饋る。則ち内外の費、賓客の用、膠漆の材、車甲の奉、日に千金を費やし、然る後に十万の師挙がるなり。
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孫子・作戦篇兵を善く用うる者は、役に再び籍せず、糧を三たび載せず。国に用を取り、敵に因りて糧をし、故に軍食足るべし。
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三略・上略軍讖に曰く、兵を用うるの要は、必ず先ず敵情を察し、其の倉庫を視、其の糧食を度り、其の強弱を卜し、其の天地を察し、其の空隙を伺う、と。故に国に軍旅の難無くして糧を運ぶ者は、虚なり。民に菜色ある者は、窮なり。千里に糧を饋れば、士に飢色有り。樵蘇して後に爨げば、師は宿として飽かず。夫れ糧を千里に運びて一年の食無く、二千里にして二年の食無く、三千里にして三年の食無きを、是を国虚と謂う。国虚なれば、則ち民貧し。民貧しければ、則ち上下親しまず。敵は其の外を攻め、民は其の内に盗む。是を必潰と謂う。
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『韓非子』姦劫弒臣第十四明主は、天下をして己が為に視ざるを得ず、天下をして己が為に聴ざるを得ざらしむ。