長短経 / 出軍
故知合軍聚衆、任于閫外、受推轂之寄、當秉旄之重。無天于上、無地于下、無敵于前、無君于後、乃可成大業矣。故曰、「將能而君不御者勝」、此之謂也。
新字:故知合軍聚衆、任于閫外、受推轂之寄、当秉旄之重。無天于上、無地于下、無敵于前、無君于後、乃可成大業矣。故曰、「将能而君不御者勝」、此之謂也。
書き下し
故に知る、軍を合わせ衆を聚め、閫外に任じ、推轂の寄を受け、秉旄の重きに当たる。上に天無く、下に地無く、前に敵無く、後ろに君無くして、乃ち大業を成すべし。故に曰く「将能くして君御せざる者は勝つ」とは、此の謂いなり。
現代語訳
だから、軍を合わせ兵を集め、宮門の外を任され、車を押し出して送り出される信任を受け、旗を持つ重責を担う者は、上に天なく、下に地なく、前に敵なく、後ろに君主なく、何ものにも縛られずにいてこそ大業を成すことができるとわかる。だから「将軍が有能で君主が口を出さない者が勝つ」と言うのは、このことである。
解説
出軍の篇は、上に天なく下に地なく前に敵なく後ろに君なし、という強い言葉で締めくくられます。将軍は天候も地形も敵も恐れず、背後の君主の顔色もうかがわない状態で初めて大業を成せる。孫子の、将が有能で君主が干渉しない側が勝つ、という原則そのものです。任された側は背後を気にせず全力を出し、任せた側は口を挟まない。この両方がそろって初めて、委任は力になるのです。
この章句が説くこと
出軍孫子委任干渉将軍信頼
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