長短経 / 難必
〔景帝弟梁孝王用羊勝、公孫詭之計、求為漢太子、恐大臣不聼乃隂使人刺漢用事謀臣袁盎。帝聞詭、勝計、遣使十輩、舉國大索、捕詭、勝、不得。内史韓安國聞詭、勝匿孝王所、入見王、說之。王出詭、勝、詭、勝自殺〕
新字:〔景帝弟梁孝王用羊勝、公孫詭之計、求為漢太子、恐大臣不聴乃陰使人刺漢用事謀臣袁盎。帝聞詭、勝計、遣使十輩、舉国大索、捕詭、勝、不得。内史韓安国聞詭、勝匿孝王所、入見王、説之。王出詭、勝、詭、勝自殺〕
書き下し
〔景帝の弟梁の孝王、羊勝・公孫詭の計を用いて、漢の太子と為らんことを求む。大臣の聴かざるを恐れ、乃ち陰かに人をして漢の事を用うる謀臣袁盎を刺さしむ。帝、詭・勝の計を聞き、使い十輩を遣わし、国を挙げて大いに索めしめ、詭・勝を捕えんとするも、得ず。内史韓安国、詭・勝の孝王の所に匿るるを聞き、入りて王に見え、之に説く。王、詭・勝を出だす。詭・勝自殺す。〕
現代語訳
〔景帝の弟の梁の孝王は、羊勝と公孫詭の計を用いて、漢の皇太子になろうとした。大臣たちが同意しないことを恐れ、ひそかに人を使って、漢の政治を担う謀臣袁盎を刺殺させた。景帝は公孫詭と羊勝の計略を聞き、十組もの使者を送り、梁の国を挙げて大捜索させたが、二人を捕らえられなかった。内史の韓安国は、二人が孝王のもとに隠れていると聞き、王に会って説いた。王は二人を差し出し、二人は自害した。〕
解説
注は事件の背景を補います。孝王は、兄の跡を継いで皇太子になろうとし、反対する大臣を暗殺させた。景帝は大捜索を命じたが、弟の王宮の中までは踏み込めなかった。身内であることが、法の手の届かない聖域を作っていたのです。その聖域を崩したのは、武力ではなく韓安国の涙ながらの説得でした。組織の中で身内の特権が法の抜け穴になるとき、それを塞ぐのは、身近で信頼された人の言葉であることが多いのです。
この章句が説くこと
難必梁の孝王袁盎韓安国特権法
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