長短経 / 懼戒
且崇樹聖明、至徳也、身享宰相、大業也、授命幽居、鴻名也、比跡伊、周、美號也。若夫至徳、大業、鴻名、美號、三王五伯所以覆軍殺將而爭之也。一朝包括、不亦可乎?又有邇于此者、愚則未敢道。」曄曰、「何謂?」熙先曰、「丈人奕葉清華、而不得連姻帝室、國家作禽獸相處、丈人曾未恥之?」曄門無内行、故熙先以此為激。曄黙然、自是情好遂密、陰謀搆矣。熙先專為謀主、事露皆伏誅。
新字:且崇樹聖明、至徳也、身享宰相、大業也、授命幽居、鴻名也、比跡伊、周、美号也。若夫至徳、大業、鴻名、美号、三王五伯所以覆軍殺将而争之也。一朝包括、不亦可乎?又有邇于此者、愚則未敢道。」曄曰、「何謂?」熙先曰、「丈人奕葉清華、而不得連姻帝室、国家作禽獣相処、丈人曽未恥之?」曄門無内行、故熙先以此為激。曄黙然、自是情好遂密、陰謀搆矣。熙先専為謀主、事露皆伏誅。
書き下し
且つ聖明を崇樹するは、至徳なり。身宰相を享くるは、大業なり。命を幽居に授くるは、鴻名なり。跡を伊・周に比ぶるは、美号なり。若し夫れ至徳・大業・鴻名・美号は、三王五伯の軍を覆し将を殺して之を争う所以なり。一朝にして包括す。亦た可ならずや。又た此より邇き者有り、愚は則ち未だ敢えて道わず」と。曄曰く「何の謂いぞ」と。熙先曰く「丈人は奕葉清華にして、帝室に連姻するを得ず。国家は禽獣を作して相処らしむ。丈人曽て未だ之を恥じざるか」と。曄は門に内行無し。故に熙先此を以て激と為す。曄黙然たり。是より情好遂に密にして、陰謀搆う。熙先専ら謀主と為る。事露れて皆誅に伏す。
現代語訳
しかも聖明な君を立てるのは最高の徳、自ら宰相となるのは大業、幽閉された方に天命を授けるのは大いなる名、伊尹・周公に並ぶのは美しい称号です。至高の徳、大業、大いなる名、美しい称号は、三王五覇が軍を覆し将を殺してまで争ったものです。それを一朝にしてすべて手にできる。よいではありませんか。それにもっと身近なことがありますが、私はまだ口にできません」。范曄が「何のことか」と問うと、孔熙先は言った。「あなたの家は代々清らかで名高いのに、皇室と婚姻を結べません。国はあなたを獣のように扱っています。あなたは一度もこれを恥と思われなかったのですか」。范曄の家は家内の行いが乱れていたので、孔熙先はこれを刺激にしたのである。范曄は黙った。これ以後、二人はいよいよ親密になり、陰謀を組み立てた。孔熙先が謀の中心となった。事が露見して、皆誅殺された。
解説

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