長短経 / 懼戒
方今為將軍計、莫若屯據大郡、鎮撫吏士、砥礪其節、百里之内、牛酒日賜、納雄傑之士、詢忠智之謀、要將來之心、待縱横之變、興社稷之利、除萬人之害、則福禄流于無窮、功烈著于不滅。何為軍覆于中原、身膏于草野、功敗名喪、恥及先祖哉?聖人轉禍而為福、智士因敗而為功。願將軍深計而無與俗同。」
新字:方今為将軍計、莫若屯拠大郡、鎮撫吏士、砥礪其節、百里之内、牛酒日賜、納雄傑之士、詢忠智之謀、要将来之心、待縦横之変、興社稷之利、除万人之害、則福禄流于無窮、功烈著于不滅。何為軍覆于中原、身膏于草野、功敗名喪、恥及先祖哉?聖人転禍而為福、智士因敗而為功。願将軍深計而無与俗同。」
書き下し
方今、将軍の為に計るに、大郡に屯拠し、吏士を鎮撫し、其の節を砥礪するに若くは莫し。百里の内、牛酒日に賜い、雄傑の士を納れ、忠智の謀を詢い、将来の心を要し、縦横の変を待ち、社稷の利を興し、万人の害を除かば、則ち福禄は無窮に流れ、功烈は不滅に著れん。何為れぞ軍は中原に覆り、身は草野に膏し、功敗れ名喪び、恥は先祖に及ばんや。聖人は禍を転じて福と為し、智士は敗に因りて功と為す。願わくは将軍深く計りて俗と同じくすること無かれ」と。
現代語訳
いま将軍のために計るなら、大きな郡に拠って駐屯し、役人と兵を落ち着かせ、その節義を磨くのがいちばんです。百里の内に毎日牛と酒を賜い、英雄豪傑を受け入れ、忠実で智ある者の謀を問い、これからの人心をつかみ、天下の変化を待ち、国家の利を興し、万民の害を除けば、福と禄は限りなく流れ、功績は滅びることなく残ります。なぜ軍を中原で覆され、身を野の草の肥やしにし、功は敗れ名は失われ、恥を先祖にまで及ぼすのですか。聖人は禍を転じて福とし、智者は敗北を機に功を立てます。どうか将軍、深く考えて世俗と同じことをなさらないでください」。
解説
馮衍の具体策は、戦わずに拠点を固めて待つことでした。大きな郡に駐屯して兵を落ち着かせ、人材を集め、民の害を除きながら、天下の変化を待つ。王莽の命令どおり野で戦死すれば、功も名も失い、先祖まで恥をかく。禍を福に転じ、敗北を功に変えるのが賢者だと。追い詰められた状況でも、命令に従って消耗する以外の選択肢はある。世間の常識どおりに動くことが、最も危険な選択になる場合があるのです。
この章句が説くこと
懼戒馮衍廉丹待機転禍為福拠点
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