李衛公問対 / 卷中
『以近待遠,以佚待勞,以飽待飢』
新字:『以近待遠,以佚待労,以飽待飢』
書き下し
『近きを以て遠きを待ち、佚を以て労を待ち、飽を以て飢を待つ』
現代語訳
「近くにいる有利さで遠くから来る相手を迎え、休養の充実で疲労した相手を迎え、満腹の余裕で飢えた相手を迎える」
解説
『孫子』に由来するこの言葉を、李靖は基本戦術の要として引く。距離・体力・食糧という三つの相対的な優位を保ったまま相手を待つという発想である。仕事でも、遠方から駆けつけて疲れている相手や、準備不足のまま臨む場面では、地の利や余力を持つ側が有利になりやすい。自分から無理に動いて消耗するより、整った状態で相手を迎える体勢を作れているかどうかが、勝負の分かれ目になることは少なくない。
この章句が説くこと
優位余力待機