長短経 / 反経
刑者、所以威不服、亦所以生凌暴。〔反刑也。〕賞者、所以勸忠能、亦所以生鄙爭。〔反賞也。〕
新字:刑者、所以威不服、亦所以生凌暴。〔反刑也。〕賞者、所以勧忠能、亦所以生鄙争。〔反賞也。〕
書き下し
刑なる者は、不服を威す所以にして、亦た凌暴を生ずる所以なり。〔刑に反するなり。〕賞なる者は、忠能を勧むる所以にして、亦た鄙争を生ずる所以なり。〔賞に反するなり。〕
現代語訳
刑とは服従しない者を威圧するためのものであり、同時に踏みにじり乱暴することを生む元でもある。〔刑に反する場合である。〕賞とは忠実さと有能さを励ますためのものであり、同時に卑しい争いを生む元でもある。〔賞に反する場合である。〕
解説
八つの裏返りのうち最後の二つは、注もなく一行ずつで置かれます。刑は暴力を、賞は卑しい争いを生む。説明が要らないほど明らかだからでしょう。賞が争いを生むという指摘は、とくに組織で切実です。表彰制度を作れば、表彰されるための振る舞いが生まれる。励ますつもりの仕組みが、他人を蹴落とす理由になる。設計した人の意図とは関係なく起こります。
この章句が説くこと
反経刑賞暴力争い裏返り
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