長短経 / 理乱
何謂“四危”?又曰、“卿相不得衆、國之危也、大臣不和同、國之危也、兵主不足畏、國之危也、民不懷其産、國之危也。此治亂之形也。
新字:何謂“四危”?又曰、“卿相不得衆、国之危也、大臣不和同、国之危也、兵主不足畏、国之危也、民不懐其産、国之危也。此治乱之形也。
書き下し
何をか四危と謂う。又た曰く「卿相、衆を得ざるは、国の危なり。大臣、和同せざるは、国の危なり。兵主、畏るるに足らざるは、国の危なり。民、其の産を懐かざるは、国の危なり。此れ治乱の形なり。
現代語訳
何を四危というか。またこう言う。「宰相が人望を得ていないのは、国の危うさである。大臣たちが和合していないのは、国の危うさである。軍の主が恐れられていないのは、国の危うさである。民がその生業に愛着を持っていないのは、国の危うさである。これが治まっているか乱れているかの形である。
解説
四つの危険信号のうち、最後の一つが最も見落とされます。民、其の産を懐かざる。民が自分の生業に愛着を持っていない状態のこと。生活が成り立っていないという意味ではなく、続けたいと思っていないという意味です。数字の上では何も問題がないのに、みなが辞める機会をうかがっている組織がこれに当たります。そして四つとも、数字には出ない項目ばかりです。人望、和合、畏れ、愛着。どれも測りにくいものが、国の危うさの指標に選ばれています。
この章句が説くこと
理乱四危卿相大臣兵主民
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