長短経 / 政体
故曰、明版籍、審什伍、限夫田、定刑名、立君長、急農桑、去末作、敦學斆核才藝、簡精悍、脩武偹、嚴禁令、信賞罰、紏游戲、察苛尅此十五者、雖聖人復起、必此言也。夫欲論長短之變、故立政道以為經焉。
新字:故曰、明版籍、審什伍、限夫田、定刑名、立君長、急農桑、去末作、敦学斆核才芸、簡精悍、脩武備、厳禁令、信賞罰、紏游戯、察苛尅此十五者、雖聖人復起、必此言也。夫欲論長短之変、故立政道以為経焉。
書き下し
故に曰く、版籍を明らかにし、什伍を審らかにし、夫田を限り、刑名を定め、君長を立て、農桑を急にし、末作を去り、学斆を敦くし、才芸を核し、精悍を簡び、武備を修め、禁令を厳にし、賞罰を信にし、游戯を糾し、苛剋を察す。此の十五の者は、聖人復た起こると雖も、必ず此の言のごとくならん。夫れ長短の変を論ぜんと欲す。故に政道を立てて以て経と為すなり。
現代語訳
だからこう言う。戸籍を明らかにし、什伍の組織をはっきりさせ、一人あたりの田を制限し、刑罰の名目を定め、統率者を立て、農と養蚕を急がせ、末端の細工仕事をやめさせ、学校教育を篤くし、才能と技芸を調べ、精鋭を選び、軍備を整え、禁令を厳しくし、賞罰を確かにし、遊興を取り締まり、苛酷な取り立てを見張る。この十五のことは、聖人がふたたび現れたとしても、必ずこのとおりに言うだろう。そもそも長所と短所の変化を論じようとしている。だから政治の道を立てて、その縦糸とするのである。
解説
政体篇の結びで、統治の基本項目が十五挙げられます。戸籍から始まって、最後は苛酷な取り立ての監視で終わる。役人が民を締め上げていないかを見張ることを、統治の基本項目に入れているのが目を引きます。そして最後の一文が、この書全体の構えを述べています。長短の変化を論じるために、まず政治の道を縦糸として立てた。原則を先に立ててから、それが通らない場合を論じる。次の君徳篇以降の見取り図です。
この章句が説くこと
政体統治十五条戸籍賞罰苛剋
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