長短経 / 察相
〔肝出為眼、又主筋、窮為爪、榮於睂藏於魂。《經》曰、凡人睂直而頭昂、意氣雄强。缺損及薄、無信人也。如弓者、善人也。眼有光彩而媚好者、性識物理而明哲人也。眼光溢出臉外、不散不動、臉又不急不緩、而精不露者、智惠人也。臉蹇縮、精無光者、愚鈍人也。眼光不出臉者、藏情人也、加以臉澁盜視必作賊也。
新字:〔肝出為眼、又主筋、窮為爪、栄於眉蔵於魂。《経》曰、凡人眉直而頭昂、意気雄強。欠損及薄、無信人也。如弓者、善人也。眼有光彩而媚好者、性識物理而明哲人也。眼光溢出臉外、不散不動、臉又不急不緩、而精不露者、智恵人也。臉蹇縮、精無光者、愚鈍人也。眼光不出臉者、蔵情人也、加以臉渋盗視必作賊也。
書き下し
〔肝は出でて眼と為り、又た筋を主り、窮まりて爪と為り、眉に栄え、魂に蔵る。経に曰く、凡そ人、眉直くして頭昂れば、意気雄強なり。缺損及び薄きは、信無き人なり。弓の如き者は、善き人なり。眼に光彩有りて媚好なる者は、性は物理を識りて明哲なる人なり。眼光、瞼外に溢れ出でて、散ぜず動かず、瞼も又た急ならず緩ならずして、精の露われざる者は、智恵の人なり。瞼蹇縮し、精に光無き者は、愚鈍の人なり。眼光、瞼を出でざる者は、情を蔵する人なり。加うるに瞼渋りて盗み視れば、必ず賊を作すなり。
現代語訳
〔肝は外に出て眼となり、また筋をつかさどり、極まって爪となり、眉に栄え、魂に蔵される。兵法書にこうある。人で眉がまっすぐで頭が上がっていれば、意気は雄々しく強い。眉が欠け損じたり薄かったりするのは、信のない人である。弓のような眉は、善い人である。目に輝きがあって好ましい者は、性質として物の道理を知り明晰な人である。目の光が瞼の外へ溢れ出て、散らず動かず、瞼もきつくもゆるくもなく、精気が露わになりすぎない者は、知恵のある人である。瞼が縮こまり、精気に光のない者は、愚鈍な人である。目の光が瞼から出ない者は、感情を隠す人である。さらに瞼が渋り、盗み見るようであれば、必ず盗みを働く。
解説
目についての記述です。光が溢れ出るが散らず動かない、瞼がきつくもゆるくもない、精気が露わになりすぎない。三つの条件がすべて過不足のなさで書かれているのが特徴です。光が強すぎても弱すぎてもいけない。中庸を目の状態で表現しています。眼光が瞼から出ない者は感情を隠す人、というのも今の感覚で通じます。目を合わせない人に何かを隠していると感じるのは、古今変わらない反応です。
この章句が説くこと
察相目眼光中庸感情隠す
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