長短経 / 量才
溫良實長、用心無兩、見賢進之、行法不枉、此百萬人之將也。勲勲紛紛、鄰國皆聞、出入豪居、百姓所親、誠信緩大、明於領世、能效成事、又能救敗、上知天文、下知地理、四海之内、皆如妻子、此英雄之率、乃天下之主也。」
新字:温良実長、用心無両、見賢進之、行法不枉、此百万人之将也。勲勲紛紛、鄰国皆聞、出入豪居、百姓所親、誠信緩大、明於領世、能効成事、又能救敗、上知天文、下知地理、四海之内、皆如妻子、此英雄之率、乃天下之主也。」
書き下し
温良実長にして、心を用うるに両つ無し。賢を見れば之を進め、法を行いて枉げず。此れ百万人の将なり。勲勲紛紛として、隣国皆聞き、出入豪居し、百姓の親しむ所なり。誠信緩大にして、世を領するに明らかに、能く成事に効い、又た能く敗を救い、上は天文を知り、下は地理を知り、四海の内、皆妻子の如し。此れ英雄の率、乃ち天下の主なり」と。
現代語訳
穏やかで善良で実質があり長け、心を二つに使わない。賢者を見れば推挙し、法を行って曲げない。これは百万人の将である。功績が輝いて評判が広がり、隣国にも知れわたり、出入りは堂々として、民に親しまれる。誠実で信があり、ゆるやかで大らかで、世を統べることに明るく、成功した先例に学ぶことができ、また失敗を救うこともでき、上は天文を知り、下は地理を知り、四海の内の人々がみな自分の妻子のようである。これが英雄の統率者、すなわち天下の主である」。
解説
百万人の将の条件は、心を二つに使わないことと、賢者を見れば推挙することでした。自分の座を脅かす人を引き上げられるかどうかが、この規模の分かれ目になります。そして最上位の天下の主には、成功例に学ぶだけでなく失敗を救えることが加わります。うまくいった話をなぞるのは誰でもできる。壊れたものを立て直せる人だけが、その上の段に行く。四海の内皆妻子の如し、という結びは、他人事の範囲がどこまで狭いかを問うています。
この章句が説くこと
天下の主英雄推挙規模リーダーの条件救敗
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