武治提要 / 講武・第3段
第三器械とは、武庫の兵具を常に正して不怠なり。武の業事第一陣とは、備を定なり。定と云こと、其意味甚幽微にして深重なり。其大意人定り、物定り、事定て、其則一決して以て變ずべからず。變ずべからざるの地に至て、始て無窮の變化を生ず。第二行とは、動く處の列を正するなり。一行を常として、五行にきわまり、雜行に終。氣を御するの法、行に於て尤重し。城營陣行これ兵法に所謂四法なり。第三五兵の技とは、兵器の法術なり、武將自これを勤、天下の士をしてこれに涵浸すること、武門の風化なり。軍旅の事情第一奇正虛實とは、これ必勝の父母なり。第二客主衆寡とは勢形の惣括なり。第三三戰五戰とは、勝利の綱目なり。講武の品目爰に至て全く盡せり。
新字:第三器械とは、武庫の兵具を常に正して不怠なり。武の業事第一陣とは、備を定なり。定と云こと、其意味甚幽微にして深重なり。其大意人定り、物定り、事定て、其則一決して以て変ずべからず。変ずべからざるの地に至て、始て無窮の変化を生ず。第二行とは、動く処の列を正するなり。一行を常として、五行にきわまり、雑行に終。気を御するの法、行に於て尤重し。城営陣行これ兵法に所謂四法なり。第三五兵の技とは、兵器の法術なり、武将自これを勤、天下の士をしてこれに涵浸すること、武門の風化なり。軍旅の事情第一奇正虚実とは、これ必勝の父母なり。第二客主衆寡とは勢形の惣括なり。第三三戦五戦とは、勝利の綱目なり。講武の品目爰に至て全く尽せり。
書き下し
第三器械とは、武庫の兵具を常に正して不怠なり。武の業事第一陣とは、備を定なり。定と云こと、其意味甚幽微にして深重なり。其大意人定り、物定り、事定て、其則一決して以て變ずべからず。變ずべからざるの地に至て、始て無窮の變化を生ず。第二行とは、動く處の列を正するなり。一行を常として、五行にきわまり、雜行に終。氣を御するの法、行に於て尤重し。城營陣行これ兵法に所謂四法なり。第三五兵の技とは、兵器の法術なり、武將自これを勤、天下の士をしてこれに涵浸すること、武門の風化なり。軍旅の事情第一奇正虛實とは、これ必勝の父母なり。第二客主衆寡とは勢形の惣括なり。第三三戰五戰とは、勝利の綱目なり。講武の品目爰に至て全く盡せり。
現代語訳
第三の器械とは、武庫の兵具を常に整えて怠らないことです。武の業事の第一の陣とは、備えを定めることです。定めるということの意味は、きわめて奥深く重いものです。その大意は、人が定まり、物が定まり、事が定まって、その規則が一つに決まり、変えられないことです。変えられないところに至って、はじめて無限の変化が生まれます。第二の行とは、動くときの列を正すことです。一つの行を常として、五行に極まり、雑行に終わります。気を御する法は、行において最も重いものです。城、営、陣、行は、兵法にいう四つの法です。第三の五兵の技とは、兵器の法術です。武将が自らこれに励み、天下の士をこれに浸らせることが、武門の風化です。軍旅の事情の第一の奇正と虚実は、必勝の父母です。第二の客と主・衆と寡は、勢いと形の総括です。第三の三戦と五戦は、勝利の綱目です。講武の品目は、ここに至ってすべて尽きました。
解説
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