墨子 / 雜守
築卸亭者圜之,髙三丈以上,令侍殺為辟梯,梯兩臂長三尺,連門三尺,報以繩連之。槧再雜,為縣梁。聾竈,亭一鼓。寇烽、驚烽、亂烽,傳火以次應之,至主國正其事急者,引而上下之。烽火以舉,輒五鼓傳,又以火屬之,言寇所從來者少多,旦弇還。去來屬次,烽勿罷。
新字:築卸亭者圜之,高三丈以上,令侍殺為辟梯,梯両臂長三尺,連門三尺,報以縄連之。槧再雑,為県梁。聾竈,亭一鼓。寇烽、驚烽、乱烽,伝火以次応之,至主国正其事急者,引而上下之。烽火以舉,輒五鼓伝,又以火属之,言寇所従来者少多,旦弇還。去来属次,烽勿罷。
書き下し
卸亭を築く者は之を圜くし、髙さ三丈以上、侍殺をして辟梯を為さしむ。梯の兩臂の長さ三尺、連門三尺、報ずるに繩を以て之を連ぬ。槧、再び雜え、縣梁を為す。聾竈、亭に一鼓。寇烽・驚烽・亂烽、火を傳えて次を以て之に應ず。主國に至りて其の事の急なる者を正し、引きて之を上下す。烽火、以て舉がれば、輒ち五鼓して傳え、又た火を以て之に屬け、寇の從りて來たる所の少多を言い、旦に弇いて還る。去來、次に屬け、烽、罷むる勿かれ。
現代語訳
亭を築くときは丸く作り、高さは三丈以上、側の者に登り梯を作らせる。梯の両腕の長さは三尺、渡す部分も三尺、縄で連ねる。板を二重に重ね、吊り橋とする。煙出しの竈があり、亭に一つの太鼓。敵の烽火、驚きの烽火、乱れの烽火は、火を伝えて順に応じる。本国に至って急を要するものを整え、引き上げ引き下げする。烽火が揚がったら、すぐに太鼓を五つ打って伝え、さらに火を継ぎ、敵がどこから来て人数がどれほどかを伝え、朝には覆って戻る。行き来を順に継ぎ、烽火をやめてはならない。
解説
烽火の中継です。太鼓五つを添えて伝え、さらに火を継ぐ。烽火の種類も、敵の烽火、驚きの烽火、乱れの烽火と分かれています。最後の「烽勿罷」——烽火をやめるな、が要点で、途切れた瞬間に情報の鎖が切れる。伝達は継ぎ続けることが仕事だという指示です。
この章句が説くこと
烽火中継伝達継続警報
関連する章句
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『墨子』雜守寇を望み見れば、一烽を舉ぐ。境に入れば、二烽を舉ぐ。妻を射れば、三烽を舉げ、一藍もて郭に㑹す。四烽を舉げ、二藍もて城に㑹す。五烽を舉げ、五藍。夜は火を以てすること、此くの數の如し。烽を守る者、事、急ならば、日暮れて之を出だし、皆な幑幟を為さしむ。距阜・山林、皆な以て迹す可からしめ、平眀にして迹す。迹無ければ、各おの其の表を立て、之を城に下す。應に田表を出だし置き、斥、郭の内外に坐し、旗幟を立て、卒、半ばは内に在り、多少をして知る可き無からしむ。即ち驚有らば、孔表を舉ぐ。寇を見れば、牧表を舉ぐ。城上、麾を以て之を指し、斥、步鼓し、旗を整えて以て戰に備え、麾の指す所に從う。田する者、男子は戰備して斥に從い、女子は函ちに走りて入る。即ち放たるるを見れば、傳を到し城に到る。表を正守する者三人、更たがわる立ちて捶表して望む。守、數しば騎若しくは吏をして旁らを行き視しめ、以て為す所の為を知る有り。其の曹、一鼓、寇を望み見れば、鼓し、傳えて城に到りて止む。
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『墨子』旗幟亭尉、各おの幟を為る。竿の長さ二丈五、帛の長さ丈五、廣さ半幅なる者、大なり。寇、傳わりて前池の外亷を攻むれば、城上、隊に當たりて鼓すること三、一幟を舉ぐ。水中の周に到れば、鼓すること四、二幟を舉ぐ。藩に到れば、鼓すること五、三幟を舉ぐ。馮垣に到れば、鼓すること六、四幟を舉ぐ。女垣に到れば、鼓すること七、五幟を舉ぐ。六城に到れば、鼓すること八、六幟を舉ぐ。六城に乗ずること半ば以上ならば、鼓、休む無し。夜は火を以てし、此くの數の如し。寇、郤き解けば、輒ち幟を部すること進む數の如くして、鼓すること無し。
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『墨子』號令士は十里を過ぐる無し。髙く便なる所に居りて表を樹て、表は三人、之を守る。北のかた城に至る者は三表、城上の烽燧と相い望み、晝は則ち烽を舉げ、夜は則ち火を舉ぐ。寇の從りて來たる所を聞き、審らかに寇の形の必ず攻むるを知らば、小城の自ら守り通ずる能わざる者を論じ、盡く其の老弱・粟米・畜産を葆す。卒を遣わす者は五十人を過ぐる無し。客、堞に至らば、之を去り、慎んで厭建する無かれ。者の曹は三百人を過ぐる無し。日暮れて之を出だし、幑幟を為して空隊の要塞に之れ人の往來する所は、迹す可き者をして里に三人を下る無く、平らかにして迹せしむ。各おの其の表を立て、城上、之に應ず。出でて陳表を越え、郭門の外に遮坐し、内に其の表を立て、卒の少なきをして門内に居らしめ、其の少多をして知る無からしむるも可なり。
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『墨子』雜守凡そ煙・衝・雲梯・臨を待つの法は、必ず城を廣くして以て之を禦ぐ。曰く、足らずんば、則ち木を以て之を椁す。左百步、右百步、䌓く矢石・沙炭を下して以て之に雨ふらし、薪火・水湯を以て之を濟う。鋭卒を選び厲まし、慎んで顧みしむる無かれ。賞を審らかにし罰を行い、静を以て故と為し、之に從うに急を以てし、主をして慮らしむる無かれ。恚み髙く憤れば、民心、百倍す。多く執りて數しば賞すれば、卒、乃ち怠らず。衝・臨・梯は、皆な衝を以て之を衝つ。渠の長さ丈五尺、理を具うる者三尺、矢の長さ丈二尺。渠の廣さ丈六尺、其の弟丈二尺、渠の垂るる者四尺、渠を樹つるに傳葉五寸無し。梯渠は十丈に一つ。梯渠・答の大數は、里ごとに二百五十八渠、答百二十九。諸そ外道の要塞して以て寇を難む可き者、其の甚だ害ある者は三亭を築くを為し、亭は三隅、之を織女し、能く相い救わしむ。諸そ詎阜・山林・溝瀆・丘陵・阡陌・郭門若しくは閻術の要塞す可き、及び幑幟を為して以て往來する者の少多及び伏し蔵るる所の處を迹知す可し。
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『墨子』號令守を離るる者は三日にして一たび狥る。而して姦に備うる所以なり。里の缶與、皆な里門に守宿す。吏、其の部を行き、里門に至れば、缶與、門を開きて吏を内れ、與に父老の守を行き、及び窮巷の間の人無きの處を行く。姦民の外心を謀為する所は、罪、車裂。缶與・父老及び吏の部を主る者、得ざれば、皆な斬る。之を得れば、除き、又た之を賞するに黄金人ごとに二鎰。大将、使人をして守を行かしむるに、長夜は五たび循行し、短夜は三たび循行す。四面の吏も亦た皆な自ら其の守を行くこと、大将の行くが如し。令に従わざる者は斬る。諸そ竈火は井火を為り、突は屋を髙く出づること四尺。慎んで敢えて失火する無かれ。失火する者は其の端を斬る。失火を以て事を為す者は車裂。五人、得ざれば斬る。之を得れば除く。火を救う者、敢えて讙譁する無かれ。及び守を離れ巷を絶ちて火を救う者は斬る。其の缶及び父老、此の巷中に守有る部吏は、皆な之を救うを得。部吏、亟かに人をして之を大将に謁せしむ。大将、信人をして左右を将いて之を救わしむ。部吏、失いて言わざる者は斬る。諸そ女子の死罪有る及び失火に坐する者は、皆な失う所有る無し。其の火を以て亂事を為す者を逮うるは法の如し。
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『墨子』號令節に驚有りて、寇の陳表を越ゆるを見れば、城上、麾を以て之を指し、迹坐、缶を擊ちて期し、戰備を以て麾の指す所に從う。望めば一垂を舉げ、竟に入れば二垂を舉げ、郭に狎づけば三垂を舉げ、垣に入れば四垂を舉げ、城に狎づけば五垂を舉ぐ。夜は火を以てし、皆な此くの如し。郭を去ること百步、牆垣・樹木の小大、盡く之を伐り除き、外の空井、盡く之を窒ぎ、汲むを得可き無からしむ。外の空室、盡く之を發し、木、盡く之を伐る。諸そ以て城を攻む可き者は盡く城中に内れ、其の人をして各おの以て之を記す有らしむ。事、已めば各おの其の記を以て之を取る。事、之が劵書を為して其の枚數を書す。隧に當たる枚木の盡くは内るる能わざれば、即ち之を燒き、客の得て之を用うる無からしむ。人、自ら大いに版に書し、之を其の署に著く。