墨子 / 號令
守人臨城,必謹問父老、吏大夫請有怨仇讐不相解者,召其人,眀白為之解之。守必自異其入而藉之,狐之。有以私怨害城若吏事者,父母、妻子皆斷。其以城為外謀者,三族。有能得若捕告者,以其所守邑小大封之,守還授其印,尊寵官之,令吏大夫及卒民皆眀知之。豪傑之外多交諸侯者常請之,令上通知之,善屬之,所居之吏上數選具之,令無得擅出入。連質之術:鄉長者、父老、豪傑之親戚、父母、妻子,必尊寵之。若貧人食不能自給食者,上食之。及勇士父母、親戚、妻子,皆時酒肉,必敬之,舍之必近太守。
新字:守人臨城,必謹問父老、吏大夫請有怨仇讐不相解者,召其人,明白為之解之。守必自異其入而藉之,狐之。有以私怨害城若吏事者,父母、妻子皆断。其以城為外謀者,三族。有能得若捕告者,以其所守邑小大封之,守還授其印,尊寵官之,令吏大夫及卒民皆明知之。豪傑之外多交諸侯者常請之,令上通知之,善属之,所居之吏上数選具之,令無得擅出入。連質之術:鄉長者、父老、豪傑之親戚、父母、妻子,必尊寵之。若貧人食不能自給食者,上食之。及勇士父母、親戚、妻子,皆時酒肉,必敬之,舎之必近太守。
書き下し
守人、城に臨まば、必ず謹んで父老・吏大夫に問い、怨仇讐にして相い解けざる者有れば、其の人を召し、眀白に之が為に之を解く。守、必ず自ら其の入るを異にして之を藉し、之を狐す。私怨を以て城若しくは吏事を害する者有らば、父母・妻子、皆な斷ず。其の城を以て外謀を為す者は、三族。能く得若しくは捕らえ告ぐる者有らば、其の守る所の邑の小大を以て之を封じ、守、還りて其の印を授け、尊寵して之を官にし、吏大夫及び卒民をして皆な眀らかに之を知らしむ。豪傑の外、多く諸侯に交わる者は常に之を請い、上をして通じて之を知らしめ、善く之を屬し、居る所の吏、上、數しば之を選び具え、擅に出入するを得る無からしむ。連質の術。鄉長者・父老・豪傑の親戚、父母・妻子は、必ず之を尊寵す。若し貧人にして食、自ら給する能わざる者は、上、之を食わしむ。及び勇士の父母・親戚・妻子は、皆な時に酒肉し、必ず之を敬し、之を舍らしむるに必ず太守に近くす。
現代語訳
守将が城に臨むときは、必ず慎んで長老や役人や大夫に尋ね、恨みや仇が解けていない者がいれば、その人を呼んで、はっきりと解いてやる。守将は必ず自らその出入りを別にして記録し、注意して見る。私怨によって城や役所の務めを害する者がいれば、父母も妻子もみな裁く。城を使って外と通じる者は、三族を罰する。捕らえて訴え出た者には、守っている町の大小に応じて封じ、守将は戻ってその印を授け、敬い重んじて役に就け、役人にも大夫にも兵にも民にもはっきりそれを知らせる。有力者で外の諸侯と多く交わる者は常に呼び寄せ、上に通じて知らせ、うまく所属させ、その居る役所では上がしばしば選んで備え、勝手に出入りさせない。人質を連ねる方法。郷の長老、父老、有力者の親族、父母、妻子は、必ず敬い重んじる。もし貧しくて自分で食べていけない者は、上が食べさせる。勇士の父母や親族や妻子には、みなときどき酒と肉を与え、必ず敬い、住まいは必ず守将の近くに置く。
解説
この章句が説くこと
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『墨子』號令守、城に入らば、先ず以て始めと為し、得れば輒ち宫して之を養い、吾が守衛の備えを知らしむる勿かれ。者は冀官と為し、父母妻子、皆な其の宫を同じくし、衣食酒肉を賜い、信吏、善く之を待つ。來たりて若し復せば、間に就く。守宫は三難、外環は隅に之が樓を為り、内環は樓を為り、樓、葆宫に入ること丈五尺にして復道を為す。葆は室有るを得ず。三日に一たび席蓐を發し、畧ぼ之を視る。茅を宫中に布くこと、厚さ三尺以上。發するには必ず鄉邑の忠信善重の士にして、親戚・妻子有る者をして、厚く之を奉資せしむ。必ず重ねて發して其の親若しくは妻子を養う為に、冀舍を為り、員と所を同じくする無く、之に食を給するに酒肉を以てす。他を遣わして之を奉資すること前の如く反り、相い參え審らかにし、信あらば、厚く之に賜う。三たび發して三たび信あらば、重ねて之に賜う。賜を受くるを欲せずして吏と為らんと欲する者は、之に二百石の吏を許し、守、珮びて之に印を授く。其の吏と為るを欲せずして購賞禄を受けんと欲する者は、皆な前の如し。能く深く入りて主國に至る者有らば、之を問いて審らかに信あらば、之を賞すること他に倍す。其の賞を受くるを欲せずして吏と為らんと欲する者は、之に三石の扞士を許す。賞賜を受くる者は、守、必ず身自ら之を其の親の所に致し、其の守の任を見るを見しむ。其の復た以て上を佐けんと欲する者は、其の購賞・爵禄・罪人、之を倍にす。
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『墨子』號令凡そ城を守る者は、函ちに敵を傷るを以て上と為す。其の日を延べ持久して以て救いの至るを待つは、守に眀らかなる者なり。必ず能く此くのごとくにして、乃ち能く城を守る。守城の法、敵、邑を去ること百里以上ならば、城将、今の如く、盡く五官及び百長を召し、富人重室の親を以て、之を官符に舍らしめ、謹んで信人をして之を守衛せしめ、謹宻を故と為す。乃ち城に傳え、守城の将營は三百人を下る無し。四面四門の将は、必ず功勞有るの臣及び死事の後の重き者を選擇し、從卒は各おの百人。門将は并せて他門を守り、他の上には必ず夾みて髙樓を為り、善く射る者をして焉に居らしむ。女郭・馮垣は一人一人、之を守り、重字の子をして使う。五十步に一擊。
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『墨子』號令守樓は質宫に臨みて善く周し、必ず宻に樓を塗り、下をして上を見る無く、上は下を見、下は上に人有ると人無きとを知る無からしむ。守の親しく舉ぐる所の吏の貞亷忠信にして害無く事に任ず可き者は、其の飲食酒肉、禁ずる勿かれ。錢金・布帛・財物は各おの自ら之を守り、慎んで相い盜む勿かれ。葆宫の牆は必ず三重、牆の垣、守る者、皆な瓦釜を牆上に累ぬ。門に吏有り、門里を主る者、筦閉には必ず太守の節を須つ。葆衛には必ず戍卒の重厚なる者を取り、吏の忠信なる者、害無く事に任ず可き者を擇ぶを請う。将衛をして自ら十尺の垣を築き、周く牆を還らしむ。門・閨なる者は、令衛の司馬門に非ず。氣を望む者の舍は必ず太守に近くし、巫の舍は必ず公社に近くし、必ず之を敬神す。巫・祝・史と氣を望む者とは、必ず善言を以て民に告げ、請を以て守上に報じ、守、獨り其の請を知るのみ。氣を望むに與らずして妄りに不善の言を為して民を驚恐せしむれば、斷じて赦す勿かれ。
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『墨子』號令人、自ら大いに版に書し、之を其の署の隔に著く。守、必ず自ら其の先後を謀り、其の署に非ずして妄りに之に入る者は、斷ず。署を離れ左右し、共に他署に入り、左右、捕らえず、私書を挾み、行きて請謁し、及び行書を為し、守事を釋てて私家の事を治め、卒民、相い家室・嬰兒を盜む者は、皆な斷じて赦す無し。人、舉げて之を藉す。符節無くして軍中を横行する者は、斷ず。客、城下に在らば、數しば其の署を易えて其の養を易うる無し。敵を譽めて少なきを以て衆しと為し、亂を以て治と為し、敵の攻の拙きを以て巧と為す者は、斷ず。客と主人と、相い與に言い及び相い藉するを得る無し。客、射るに書を以てするも、譽むるを得る無し。外、内に示すに善を以てするも、應ずるを得る無し。令に従わざる者は皆な斷ず。禁じて矢書を舉げ若しくは書を以て寇に射るを得る無し。令を犯す者は、父母・妻子、皆な斷じ、身は城上に梟す。能く之を捕らえ告ぐる者有らば、之に賞するに黄金二十斤。時に非ずして行く者は、唯だ守及び太守の節を摻りて使いする者のみ。
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『墨子』號令吏卒の大門の中に侍する者は、曹、二人を過ぐる無し。勇敢を前行と為し、伍坐して、各おの其の左右前後を知らしむ。擅に署を離るれば戮す。門尉、晝、三たび之を閲し、莫れて、鼓し門を擊ち閉じて一たび閲す。守、時に人をして之を參えしめ、逋る者の名を上す。鋪食は皆な署に於いてし、外食するを得ず。守は必ず謹んで微かに謁者・執盾・中涓、及び婦人の前に侍する者の志意・顔色・使令・言語の請を察視し、及び飲食を上らば必ず人をして嘗めしむ。皆な請に非ざれば、擊ちて故を請う。守に悦ばざる所の謁者・執盾・中涓、及び婦人の前に侍する者有らば、守、日に之を斷じ、之を衝き、之を若くす。令の如くならざる及び後るる者は皆な斷ず。必ず時に素より之を誡む。
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『墨子』號令諸そ門下、朝夕に立ち若しくは坐するに、各おの年の少長を以て相い次がしめ、旦夕に位に就く。先ず功有り能有るを估り、其の餘は皆な次を以て立つ。五日にして、官、各おの喜戲し、居處荘ならず、人を侵侮するを好む者一を上す。諸そ人士の外使する者、來たらば、必ず合わせて以て執る有らしめ、将に出でて還らんとす。若し縣を行かば、必ず信人をして先ず舍室を戒めしめ、乃ち出でて門に迎え、守、乃ち入りて舍る。人の下と為る者は常に上を司り、隨いて行く。上に松ぐも下に隨わず、必ず須ちて隨う。客卒は主人を守り、及び以て守衛を為す。主人も亦た客卒を守る。城中の戍卒、其の邑、或いは以て寇を下せば、謹んで之に備え、數しば其の署を録す。邑を同じくする者は、共に守る所たらしむる勿かれ。階門の吏と符を為し、符、合えば人、勞う。符、合わざれば、牧え、守に言う。若し城に上る者、衣服、他、令の如くならざる者も。宿鼓は守の大門の中に在り。莫れて、騎若しくは使者、節を操りて城を閉づる者をして皆な執毚を以てせしむ。昏鼓、鼓すること十、諸門亭、皆な之を閉づ。行く者は斷ず。必ず擊ちて行く故を問い、乃ち其の罪を行う。晨に見えば、文鼓を掌り、行く者を縱す。諸そ城門の吏、各人、籥を請いて門を開き、已めば輒ち復た籥を上す。符節有らば、此の令を用いず。寇、至らば、樓鼓五、周鼓有り、小鼓を雜えて乃ち之に應ず。小鼓五、後れて軍に從えば、斷ず。