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墨子 / 號令

吏卒侍大門中者,曹無過二人。勇敢為前行,伍坐,令各知其左右前後,擅離署,戮。門尉晝三閲之,莫,鼓擊門閉一閲。守時令人參之,上逋者名。鋪食皆於署,不得外食。守必謹微察視謁者、執盾、中涓,及婦人侍前者志意、顔色、使令、言語之請,及上飲食必令人嘗,皆非請也,擊而請故。守有所不悦謁者、執盾、中涓、及婦人侍前者,守日斷之、衝之、若之,不如令及後者皆斷。必時素誡之。

新字:吏卒侍大門中者,曹無過二人。勇敢為前行,伍坐,令各知其左右前後,擅離署,戮。門尉昼三閲之,莫,鼓擊門閉一閲。守時令人参之,上逋者名。鋪食皆於署,不得外食。守必謹微察視謁者、執盾、中涓,及婦人侍前者志意、顔色、使令、言語之請,及上飲食必令人嘗,皆非請也,擊而請故。守有所不悦謁者、執盾、中涓、及婦人侍前者,守日断之、衝之、若之,不如令及後者皆断。必時素誡之。

書き下し

吏卒の大門の中に侍する者は、曹、二人を過ぐる無し。勇敢を前行と為し、伍坐して、各おの其の左右前後を知らしむ。擅に署を離るれば戮す。門尉、晝、三たび之を閲し、莫れて、鼓し門を擊ち閉じて一たび閲す。守、時に人をして之を參えしめ、逋る者の名を上す。鋪食は皆な署に於いてし、外食するを得ず。守は必ず謹んで微かに謁者・執盾・中涓、及び婦人の前に侍する者の志意・顔色・使令・言語の請を察視し、及び飲食を上らば必ず人をして嘗めしむ。皆な請に非ざれば、擊ちて故を請う。守に悦ばざる所の謁者・執盾・中涓、及び婦人の前に侍する者有らば、守、日に之を斷じ、之を衝き、之を若くす。令の如くならざる及び後るる者は皆な斷ず。必ず時に素より之を誡む。

現代語訳

役人と兵で大門の中に詰める者は、一組が二人を超えない。勇敢な者を前列とし、五人組で座らせ、それぞれ左右前後の者を知らせる。勝手に持ち場を離れれば罰する。門の尉は昼に三度点検し、日が暮れれば太鼓を打ち門を閉じてもう一度点検する。守将はときどき人を遣わして確かめさせ、逃げた者の名を報告させる。食事はみな持ち場でとり、外で食べてはならない。守将は必ず慎んで、取次役、盾持ち、側仕え、そばに侍る女性の、心の向き、顔色、指図、言葉づかいを細かく観察し、飲食が出されたら必ず人に毒味させる。すべて筋の通らないことがあれば、問い質して理由を求める。守将が快く思わない取次役や盾持ちや側仕えや侍女がいれば、守将は日々それを裁き、退け、遠ざける。命令どおりでない者や遅れる者はみな裁く。必ずふだんから戒めておく。

解説

守将自身の身辺警護です。食事は必ず毒味させ、そばに仕える者の顔色と言葉づかいまで観察する。籠城の指揮官が倒れれば守りは崩れるので、最も守るべき対象になります。必ずふだんから戒めておけ、という結びが、警戒は事が起きてからでは遅いことを示しています。要になる人ほど、狙われやすいという当たり前が制度になっています。

この章句が説くこと

警護毒味観察要人平時

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