墨子 / 號令
圍城之重禁:敵人卒而至,嚴令吏民無敢讙囂、三最並行、相視坐泣流涕。若視舉手相探,相指相呼,相歴相踵,相投相擊,相靡以身及衣,訟駮言語,及非令也而視敵動移者,斬。伍人不得,斬;得之,除。五人踰城歸敵,伍人不得,斬;與伯歸敵,隊吏斬;與吏歸敵,隊将斬。
新字:囲城之重禁:敵人卒而至,厳令吏民無敢讙囂、三最並行、相視坐泣流涕。若視舉手相探,相指相呼,相歴相踵,相投相擊,相靡以身及衣,訟駮言語,及非令也而視敵動移者,斬。伍人不得,斬;得之,除。五人踰城帰敵,伍人不得,斬;与伯帰敵,隊吏斬;与吏帰敵,隊将斬。
書き下し
圍城の重禁。敵人、卒かに至らば、嚴しく吏民に令して、敢えて讙囂し、三最並び行き、相い視て坐して泣き涕を流すこと無からしむ。若し視て手を舉げて相い探り、相い指し相い呼び、相い歴り相い踵し、相い投じ相い擊ち、相い靡くに身及び衣を以てし、訟駮の言語、及び令に非ずして敵の動移を視る者は、斬る。伍人、得ざれば斬る。之を得れば除く。五人、城を踰えて敵に歸せば、伍人、得ざれば斬る。伯と敵に歸せば、隊吏、斬る。吏と敵に歸せば、隊将、斬る。
現代語訳
囲まれた城での重い禁令。敵が急に至ったら、役人と民に厳しく命じて、騒ぐこと、三人が並んで歩くこと、互いに顔を見合わせて座り込んで泣くことを禁じる。もし目を合わせて手を挙げて探り合い、指さし合い、呼び合い、行き来し合い、後を追い、投げ合い、打ち合い、身や衣で寄りかかり合い、言い争い、命令によらずに敵の動きを見る者は、斬る。同じ組の者が見つけられなければ斬る。見つければ免じる。五人が城を越えて敵に降れば、同じ組の者が見つけられなければ斬る。伍長とともに降れば隊の役人を斬る。役人とともに降れば隊の将を斬る。
解説
敵が現れた瞬間の禁令です。禁じられているのはどれも、不安が伝染する動作——泣く、指さす、呼び合う、寄りかかる。恐怖は人から人へ移るという前提で、その経路を一つずつ塞いでいます。降伏についても、逃げた者ではなくその上司を罰する形になっていて、責任が上に向かって連鎖します。
この章句が説くこと
恐怖伝染規律責任統制
関連する章句
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『墨子』號令城禁。卒民をして寇の微職和旌を欲せざらしむる者は、斷ず。令に従わざる者は、斷ず。擅に令を出だすに非ざる者は、斷ず。令を失う者は、斷ず。㦸を倚せ縣けて城せず、上下、衆と等しからざる者は、斷ず。應ずる無くして妄りに讙呼する者は、斷ず。總べて失う者は、斷ず。客を譽め内を毁る者は、斷ず。署を離れて聚語する者は、斷ず。城鼓の聲を聞きて伍し、後れて署に上る者は、斷ず。
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『墨子』號令人、自ら大いに版に書し、之を其の署の隔に著く。守、必ず自ら其の先後を謀り、其の署に非ずして妄りに之に入る者は、斷ず。署を離れ左右し、共に他署に入り、左右、捕らえず、私書を挾み、行きて請謁し、及び行書を為し、守事を釋てて私家の事を治め、卒民、相い家室・嬰兒を盜む者は、皆な斷じて赦す無し。人、舉げて之を藉す。符節無くして軍中を横行する者は、斷ず。客、城下に在らば、數しば其の署を易えて其の養を易うる無し。敵を譽めて少なきを以て衆しと為し、亂を以て治と為し、敵の攻の拙きを以て巧と為す者は、斷ず。客と主人と、相い與に言い及び相い藉するを得る無し。客、射るに書を以てするも、譽むるを得る無し。外、内に示すに善を以てするも、應ずるを得る無し。令に従わざる者は皆な斷ず。禁じて矢書を舉げ若しくは書を以て寇に射るを得る無し。令を犯す者は、父母・妻子、皆な斷じ、身は城上に梟す。能く之を捕らえ告ぐる者有らば、之に賞するに黄金二十斤。時に非ずして行く者は、唯だ守及び太守の節を摻りて使いする者のみ。
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説苑・雜言孔子曰く、「船は水に非ざれば行く可からず、水船中に入れば、則ち其れ没す。故に曰く、君子は厳ならざる可からざるなり、小人は閉ざさざる可からざるなり」と。
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『墨子』備城門老小の事とせざる者をして城上に守らしむ。術に當たらざる者なり。城、持ちて出づるには必ず眀填を為り、吏民をして皆な之を智知せしむ。一人より百人以上に従うも、持ちて出でて填章を操らざれば、人に従うも亦た故人に非ざれば、乃ち亦た稹章あるなり。千人の将以上、之を止め、行くを得しむる勿かれ。行きて吏卒、之に従わば、皆な斬り、具に以て上に聞す。此れ守城の重禁なり。夫れ姦の生ずる所、審らかにせざる可からざるなり。
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論語・憲問篇子曰く、其の位に在らざれば、其の政を謀らず。
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