墨子 / 貴義
子墨子曰:古之聖王欲傳其道於後世,是故書之竹帛,鏤之金石,傳遺後世子孫,欲後世子孫法之也。今聞先王之遺而不為,是廢先王之傳也。
新字:子墨子曰:古之聖王欲伝其道於後世,是故書之竹帛,鏤之金石,伝遺後世子孫,欲後世子孫法之也。今聞先王之遺而不為,是廃先王之伝也。
書き下し
子墨子曰く、古の聖王、其の道を後世に傳えんと欲す。是の故に之を竹帛に書し、之を金石に鏤み、後世の子孫に傳え遺す。後世の子孫の之を法とせんことを欲すればなり。今、先王の遺を聞きて為さざるは、是れ先王の傳を廢するなり。
現代語訳
墨子が言った。昔の聖王は自分の道を後の世に伝えようとした。だから竹や帛に書き、金石に刻んで、後の世の子孫に伝え遺した。後の世の子孫にそれを法としてほしかったからだ。いま先王の遺したものを聞いていながら行わないのは、先王の伝えを廃することである。
解説
記録が残っているのに実行しないことを、伝承を絶やす行為だと言います。書き残す側の意図は、読まれることではなく行われることにあった。読んで終わりにすることを「廃する」と呼ぶのは厳しい言い方ですが、引き継ぎ資料や手順書が読まれるだけになっている状況に、そのまま当たります。
この章句が説くこと
記録実行継承伝承法
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