墨子 / 大取
義,利;不義,害。志、功為辯。有有於秦馬,有有於馬也,智來者之馬也。愛衆衆世,與愛寡世相若,兼愛之有相若,愛尚世與愛後世,一若今之世。人也。鬼,非人也,兄之鬼,兄也。天下之利驩。聖人有愛而無利,俔日之言也,乃客之言也。天下無人,子墨子之言也。猶在。不得已而欲之,非欲之也。非殺臧也,専殺盜,非殺盜也。凡學愛人小圜之圜,與大圜之圜同。方至尺之不至也,與不至鍾之至,不異,其不至同。者,逺近之謂也。是璜也,是玉也。
新字:義,利;不義,害。志、功為弁。有有於秦馬,有有於馬也,智来者之馬也。愛衆衆世,与愛寡世相若,兼愛之有相若,愛尚世与愛後世,一若今之世。人也。鬼,非人也,兄之鬼,兄也。天下之利驩。聖人有愛而無利,俔日之言也,乃客之言也。天下無人,子墨子之言也。猶在。不得已而欲之,非欲之也。非殺臧也,専殺盗,非殺盗也。凡学愛人小圜之圜,与大圜之圜同。方至尺之不至也,与不至鍾之至,不異,其不至同。者,遠近之謂也。是璜也,是玉也。
書き下し
義は利、不義は害なり。志と功とを辯と為す。秦馬に有る有るは、馬に有る有るなり。來たる者の馬を智るなり。衆き世を愛すると、寡なき世を愛すると相い若く、兼愛の有ること相い若し。尚世を愛すると後世を愛すると、一に今の世の若し。人なり。鬼は人に非ざるなり。兄の鬼は、兄なり。天下の利、驩ぶ。聖人に愛有りて利無しとは、俔日の言なり、乃ち客の言なり。天下に人無しとは、子墨子の言なり。猶お在り。已むを得ずして之を欲するは、之を欲するに非ざるなり。臧を殺すに非ざるなり、専ら盜を殺すも、盜を殺すに非ざるなり。凡そ愛人を學ぶ。小圜の圜は、大圜の圜と同じ。方の尺に至りて至らざると、鍾に至らずして至るとは、異ならず。其の至らざるは同じ。逺近の謂なり。是れ璜なり、是れ玉なり。
現代語訳
義は利であり、不義は害である。志と功とを分けて論じる。秦の馬にあることは、馬にあることである。やって来る者の馬だと分かる。人の多い世を愛することと、人の少ない世を愛することとは同じであり、兼愛のあり方は同じである。昔の世を愛することと後の世を愛することとは、いまの世を愛するのと一つである。人である。鬼神は人ではないが、兄の鬼神は兄である。天下の利を喜ぶ。聖人には愛はあるが利はない、というのはよそ者の言葉である。天下に人はいない、というのは墨子の言葉である。それでもなお在る。やむを得ずそれを望むのは、望むことではない。臧を殺すのではない。ただ盗を殺すのも、盗を殺すことではない。およそ人を愛することを学ぶ。小さい円の円さは、大きい円の円さと同じである。方形が一尺に届かないことと、鐘に届かないこととは違わない。届かないという点で同じである。遠近のことである。これは璜であり、これは玉である。
解説
この章句が説くこと
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