墨子 / 經說下
無,欲惡傷生損夀。説以少,連是,誰愛也?嘗多粟,或者欲不有,能傷也。若酒之於人也,且人利人,愛也,則惟弗治也。損,飽者去餘,適足不害,能害飽。若傷麋之無脾也。且有損而後益,智者,若病之之於也。智,以目見,而目以火見,而火不見,惟以五路智。久不當以目見,若以。火,見火謂火熱也,非以火之熱我有,若視曰智,雜所智與所不智而問之,則必曰:「是所智也,是所不智也。」取去俱能之,是兩智之也。
新字:無,欲悪傷生損寿。説以少,連是,誰愛也?嘗多粟,或者欲不有,能傷也。若酒之於人也,且人利人,愛也,則惟弗治也。損,飽者去余,適足不害,能害飽。若傷麋之無脾也。且有損而後益,智者,若病之之於也。智,以目見,而目以火見,而火不見,惟以五路智。久不当以目見,若以。火,見火謂火熱也,非以火之熱我有,若視曰智,雑所智与所不智而問之,則必曰:「是所智也,是所不智也。」取去倶能之,是両智之也。
書き下し
無。欲惡は生を傷り夀を損ず。説くに少きを以てす。是に連なる、誰か愛するや。嘗て粟多くして、或る者、有らざらんことを欲するは、能く傷るればなり。酒の人に於けるが若きなり。且つ人、人を利するは、愛なり。則ち惟だ治めざるのみ。損。飽く者は餘りを去る。適だ足れば害あらず、能く飽くを害す。麋の脾無きを傷るが若し。且つ損有りて而る後に益あり。智なる者は、病の之れに於けるが若し。智。目を以て見る。而して目は火を以て見る。而して火は見ず。惟だ五路を以て智る。久は當に目を以て見るべからず。智。火を見て火熱しと謂うは、火の熱きを以て我れに有るに非ず。曰を視るが若し。智。智る所と智らざる所とを雜えて之を問わば、則ち必ず曰わん、「是れ智る所なり、是れ智らざる所なり」と。取ると去るとを倶に之を能くするは、是れ兩つながら之を智るなり。
現代語訳
無について。好き嫌いは生を損ない寿命を縮める。説くのに少ないほうによる。これに連なるのは、誰が愛するのか。かつて粟が多くあって、ある者がそれを欲しがらないのは、それが害になりうるからである。酒が人に対してそうであるように。人が人を利するのは愛である。ただそれを治めないだけである。損について。満腹の者は余りを取り除く。ちょうど足りていれば害はないが、満腹を害することはある。麋を傷つけて脾がないようなものだ。損があってはじめて益がある。知恵ある者は、病がその人にとってそうであるようなものだ。智について。目によって見る。しかし目は火によって見る。そして火そのものは見ない。ただ五つの通路によって知る。久は目で見るべきものではない。智について。火を見て火が熱いというのは、火の熱さが自分の内にあるからではない。日を見るようなものだ。智について。知っていることと知らないことを混ぜて問えば、必ずこう言う。「これは知っていることだ、これは知らないことだ」。取ることも捨てることもどちらもできるのは、両方を知っているということである。
解説
この章句が説くこと
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『墨子』經說下指す有り。子、是を智り、是れ吾が先に舉ぐる所を智る有るは、重なり。則ち子、是を智れども、吾が先に舉ぐる所を智らざるは、是れ一なり。智る有り、智らざる有りと謂うなり。若し之を智らば、則ち當に之を指して智るを我に告ぐべし。則ち我れ之を智る。兼ねて之を指すは二を以てなり。衡して之を指すは、參えて之を直くするなり。若し曰く、必ず獨り吾が舉ぐる所を指し、吾が舉げざる所を舉ぐること毋かれと。則ち者は固より獨り指す能わず、相わんと欲する所、傳わらず。意うに若し未だ校せずして、且つ其の智る所は是なり、智らざる所も是なりとせば、則ち是れ是の智らざるを智るなり。惡くんぞ一と為すを得ん。謂いて智る有り、智らざる有るなり。所。智るなり、其の執、固より指す可からざるなり。逃臣は、其の處を智らず。狗犬は、其の名を智らざるなり。遺れたる者は、巧なるも兩つながらする能わざるなり。
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