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墨子 / 經說下

景,日之光反燭人,則景在日與人之間。景,木杝景短大,木正景長小,大小於木。則景大於木,非獨小也,逺近。臨,正鑒景寡,貌能、白黑、逺近、杝正異於光。鑒景當俱,就去爾當俱,俱用北。鑒者之臭,於鑒無所不鑒。景之臭無數,而必過正。故同處其體俱然。鑒,分鑒:中之内,鑒者近中則所鑒大,景亦大;逺中則所鑒小,景亦小,而必正。起於中,縁正而長其直也。中之外,鑒者近中則所鑒大,景亦大;逺中則所鑒小,景亦小,而必易。合於而長其直也。

新字:景,日之光反燭人,則景在日与人之間。景,木杝景短大,木正景長小,大小於木。則景大於木,非独小也,遠近。臨,正鑒景寡,貌能、白黒、遠近、杝正異於光。鑒景当倶,就去爾当倶,倶用北。鑒者之臭,於鑒無所不鑒。景之臭無数,而必過正。故同処其体倶然。鑒,分鑒:中之内,鑒者近中則所鑒大,景亦大;遠中則所鑒小,景亦小,而必正。起於中,縁正而長其直也。中之外,鑒者近中則所鑒大,景亦大;遠中則所鑒小,景亦小,而必易。合於而長其直也。

書き下し

景。日の光、反りて人を燭らせば、則ち景は日と人との間に在り。景。木、杝めば景は短くして大に、木、正しければ景は長くして小なり。木より大小す。則ち景の木より大なるは、獨り小なるのみに非ず、逺近なり。臨。正鑒は景寡なし。貌能・白黑・逺近・杝正は光に異なる。鑒と景とは當に倶なるべし、就くと去るとも爾か當に倶なるべし。倶に北を用う。鑒する者の臭、鑒に於いて鑒せざる所無し。景の臭は數無し、而して必ず正に過ぐ。故に處を同じくすれば其の體、倶に然り。鑒。分鑒。中の内、鑒する者、中に近ければ則ち鑒する所大にして、景も亦た大なり。中に逺ければ則ち鑒する所小にして、景も亦た小なり。而して必ず正し。中に起こり、正に縁りて其の直きを長くするなり。中の外、鑒する者、中に近ければ則ち鑒する所大にして、景も亦た大なり。中に逺ければ則ち鑒する所小にして、景も亦た小なり。而して必ず易わる。合して其の直きを長くするなり。

現代語訳

景について。日の光が反射して人を照らせば、像は日と人との間にできる。景について。木が傾けば影は短く大きくなり、木がまっすぐなら影は長く小さくなる。木を基準に大小がある。影が木より大きくなるのは、小さくなるだけではなく、遠近によるのである。臨について。平らな鏡は像が一つである。姿かたち、白黒、遠近、傾きとまっすぐは光によって変わる。鏡と像は同時にあり、近づくのも離れるのも同時である。ともに背を用いる。映すものの範囲は、鏡において映さないところがない。像の範囲は数え切れず、必ず正の位置を越える。だから同じ場所にあれば、その体はどちらもそうなる。鑑について。凹面鏡を分ける。中心より内側では、映るものが中心に近ければ映る範囲が大きく、像も大きい。中心から遠ければ映る範囲が小さく、像も小さい。そして必ず正立する。中心から起こり、まっすぐに沿ってその直線を伸ばすのである。中心より外側では、映るものが中心に近ければ映る範囲が大きく、像も大きい。中心から遠ければ映る範囲が小さく、像も小さい。そして必ず逆さになる。合わさってその直線を伸ばすのである。

解説

凹面鏡の像を、焦点の内側と外側で分けて記述した一段です。内側では像が正立し、外側では倒立する。実験してみないと書けない内容で、墨家が集団で観察と検証を行っていたことを示す証拠とされます。影の長さが物の傾きと光源の距離で変わることも押さえられています。倫理を説く同じ書物の中にこの記述が並んでいることが、墨家の性格をよく表しています。

この章句が説くこと

凹面鏡実験観察検証

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