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墨子 / 經說上

援執服,難成言,務成之九,則求執之法。法,取同,觀巧傳。法,取此擇彼,問故觀宜。以人之有黑者有不黑者也,止黑人;與以有愛於人有不愛於人。心愛人,是孰宜?心彼舉然者以為此其然也,則舉不然者而問之。若聖人,有非而不非,正,五諾。皆人於知有説,過五諾,若員無直,無説,用五諾若自然矣。

新字:援執服,難成言,務成之九,則求執之法。法,取同,観巧伝。法,取此択彼,問故観宜。以人之有黒者有不黒者也,止黒人;与以有愛於人有不愛於人。心愛人,是孰宜?心彼舉然者以為此其然也,則舉不然者而問之。若聖人,有非而不非,正,五諾。皆人於知有説,過五諾,若員無直,無説,用五諾若自然矣。

書き下し

援き執り服せしむるに、言を成し難し。之を成すに務むること九たびすれば、則ち執るの法を求む。法。同を取り、巧傳を觀る。法。此を取り彼を擇び、故を問い宜を觀る。人に黑き者有り黑からざる者有るを以て、黑き人を止む。人を愛する有り人を愛せざる有るを以てするに與す。心に人を愛す、是れ孰れか宜しき。心。彼、然る者を舉げて以て此れ其れ然りと為さば、則ち然らざる者を舉げて之を問う。聖人の若きは、非有るも非とせず、正しく、五諾す。皆な人、知に於いて説有り。五諾を過ぐれば、員にして直無きが若く、説無し。五諾を用うれば自然たるが若し。

現代語訳

引き寄せてとらえ従わせようとしても、言葉にするのは難しい。それを成そうと九度も努めるなら、とらえる方法を求めるべきである。法について。同じところを取り、巧みな伝わり方を見る。法について。こちらを取ってあちらを選び、理由を問い、適するかを見る。人に黒い人と黒くない人がいるからといって、黒い人だけに限る。人を愛する者と愛さない者がいることについても同じである。心に人を愛する。どちらが適っているか。心について。相手がそうである例を挙げて、これもそうだと言うなら、そうでない例を挙げて問い返す。聖人であれば、非があっても非とせず、正しく、五たび諾う。人はみな知るところに説明を持つ。五諾を過ぎれば、円くて直線が無いようなもので、説明が無い。五諾を用いれば、自然であるようなものだ。

解説

經説上の結びで、議論の作法が置かれます。「彼舉然者以為此其然也、則舉不然者而問之」——相手がそうである例を挙げてこちらもそうだと言うなら、そうでない例を挙げて問い返す。反例による反駁を、手順として明文化したものです。黒い人と黒くない人がいるように、人を愛する者と愛さない者がいる、という例え方も具体的です。

この章句が説くこと

反例反駁手順議論法

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